米ビザ、2ケタの増収増益 4~6月期
【ニューヨーク=蔭山道子】米クレジットカード大手ビザが23日発表した4~6月期決算は、純利益が前年同期比25%増の16億9700万ドル(約2100億円)だった。売上高に相当する営業収入は同12%増の35億1800万ドル。同社ブランドのカードを利用した決済件数が世界で前年同期比11%増と堅調に伸び、手数料収入を押し上げた。
営業収入、純利益とも市場予想を上回った。
決算の発表資料では、欧州カード大手のビザ・ヨーロッパとの事業統合について、理にかなっているとの認識を示すとともに「協議をしている」と認めた。米市場では、ビザがビザ・ヨーロッパの買収に動くのではないかとの観測が出ていた。
ビザとビザ・ヨーロッパは現在、別会社としてそれぞれに展開している。かつては1つの企業だったが2007年に分離した。米州、アジア太平洋、中央ヨーロッパ、中東、アフリカ地域を手掛けていた部門が集まってビザとなり、残る欧州部門がビザ・ヨーロッパとなった。ビザ・ヨーロッパは現在、会員銀行が共同所有する非公開企業として欧州37カ国で事業を手掛けている。