北朝鮮、ミサイル2発発射 「ムスダン」か 1発目は失敗 - 日本経済新聞
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北朝鮮、ミサイル2発発射 「ムスダン」か 1発目は失敗

【ソウル=加藤宏一】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は22日午前、日本海側の元山(ウォンサン)付近から中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられるミサイル2発を発射した。1発目は失敗したと推定されるが、2発目の失敗の是非は確認中だ。ムスダンとみられるミサイルの発射は4月以来、今回で合計6回目。相次ぐ挑発行為に国際社会の反発は必至で、日韓など関係国は追加挑発の可能性もあるとみて警戒を強めている。

ミサイルは1発目が午前5時58分、2発目が同8時5分にそれぞれ発射された。1発目は150~160キロ飛行した後、空中で爆発し、複数の破片が落下した。一方で2発目は約400キロ飛行しており、米韓両軍が分析作業を急いでいる。4月から5月の過去4回については、いずれも発射後すぐに爆発している。

ムスダンは射程3千キロ以上で、米領グアムに届く飛行距離を持つ。北朝鮮は自らの体制維持に向けて米国との対話の実現を最優先課題と位置づけている。ムスダンとみられるミサイルの発射の背景には米国にとっての直接の脅威を作り出して、対話を有利に導きたい考えがあるとみられる。

北朝鮮の相次ぐミサイル発射に国際社会は反発を強めている。韓国国防省の報道官は北朝鮮のミサイル発射を受けて「弾道ミサイル技術を利用したすべての発射行為を禁止した国連安全保障理事会の決議に明白に違反している」と非難した。

金正恩(キム・ジョンウン)党委員長は今年3月、「近い期日に核弾頭爆発実験や核弾頭の装着が可能な様々な種類の弾道ロケット試験発射を断行する」と発言。これ以降に北朝鮮はムスダンのほか、中距離弾道ミサイル「ノドン」や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などを相次いで発射している。29日には国会に当たる最高人民会議の開催を控えており、ミサイル発射で北朝鮮内部での正恩氏の求心力を高める狙いもありそうだ。

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