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欧州製薬、「ゲノム編集」で攻勢 バイエルはスイス社と合弁

【フランクフルト=加藤貴行】欧州製薬大手が、生物の遺伝子を自在に操作できる新技術「ゲノム編集」の分野で攻勢をかけている。独バイエルはスイスのベンチャー企業と合弁会社を設立し、5年間で創薬に3億ドル(約360億円)以上を投じる。ノバルティス(スイス)も米社と提携し開発中だ。ゲノム編集は正確に遺伝子の改変ができるのが特徴で、医薬品や食糧の業界で脚光を浴びている。

バイエルは21日、クリスパー・セラピューティクスと来年初めに折半出資会社を設立、クリスパー本体にも3500万ドルを出資し少数株主になることで合意した。

クリスパー社は遺伝子を正確に切り貼りできる主流の技術「クリスパー・キャス9」に強みを持つ。バイエルは自らのタンパク質工学の技術や疾患のノウハウを提供。合弁を通じて血友病、小児の心臓病など3疾患で創薬の可能性を探る。両社が合弁の知的財産権を独占的に使えるほか、バイエルは種子・農薬分野での応用も視野に入れる。

一方、ノバルティスは今年からクリスパー社の競合となるインテリア・セラピューティクスなど米ベンチャー2社と提携。がん分野などの新たな医薬品の探索や開発、創薬プロセスの効率化に乗り出している。2社にはそれぞれ出資もし、長期的な関係を築く構えだ。

米科学誌サイエンスが今月、2015年の画期的な発明にゲノム編集技術「クリスパー」を選び、一段と注目を集めた。欧州勢はベンチャー企業の最新技術を取り込み、実用化に向けて先手を打つ。

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