米クライスラー、10年ぶり賃上げで大筋合意
熟練工で6%強

2015/9/21付
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【ニューヨーク=杉本貴司】米FCAUS(旧クライスラー)が10年ぶりとなる賃上げを受け入れる方向で、全米自動車労組(UAW)と大筋合意したことが明らかになった。2007年以前に入社した熟練工の場合、賃上げ幅はおおむね6%強となる。米ゼネラル・モーターズ(GM)と米フォード・モーターもほぼ同様の内容で追随する可能性が高い。

米自動車3社とUAWは4年に一度、労使契約を更改する。今回の労使交渉では、好調な米新車市場の追い風を受ける米3社が賃上げを受け入れるかが焦点だった。

UAWと旧クライスラーは15日に新たな労使契約で暫定合意していた。このほど、UAWが旧クライスラーで働く従業員に提示した契約の詳細が明らかにした。近く従業員が投票し賛成多数なら最終合意に達する。実現すれば03年の交渉で妥結し、05年に2%上げて以来となる。

賃上げの内容は2007年秋以前に入社した熟練工の場合、15年と17年9月にそれぞれ時給を3%引き上げる。旧クライスラーの熟練工の平均時給は28.50ドルとされ、その場合は最終的に6%強増の30.24ドルに引き上げられることになる。

今回の賃上げ交渉のもう一つの焦点が社内格差の解消だった。07年秋以降に入社した若手社員はどれだけスキルを高めても時給は19.28ドルで頭打ちになる。平均同28.50ドルの熟練工との格差に不満が高まっていた。

UAWは今回の交渉で、賃金体系を熟練工に一本化した上で全体の底上げを主張していたが格差は残る形で妥結した。今回の契約でも若手の時給は最大25.35ドルとなる。ただ、賃上げ率は31%と熟練工より高いため、UAWと旧クライスラーは若手の不満が和らぐと見た。UAWは4年後の交渉で格差の完全解消を目指す方針だ。

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