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NY州、シェールガス採掘を禁止 健康への影響懸念

【ニューヨーク=杉本貴司】米ニューヨーク州は17日、州内で新型エネルギーの「シェールガス」の採掘を事実上、禁止する方針を固めた。水圧破砕法と呼ぶシェールの採掘手段が、人体に悪影響を及ぼす危険性を排除できないためだ。代表的なガス田を州内の一部に抱えるニューヨーク州の判断に、シェール開発を見直す動きが広がる可能性もある。

ニューヨーク州の健康局が同日、水圧破砕法に関する報告書を公開した。水圧破砕法の環境や健康への影響は「完全には解明されていない」としつつも「環境に影響を及ぼし、潜在的に健康にも有害であることは明らか」とし「ニューヨーク州では継続すべきではない」と結論づけた。

これを受け、州の環境保護局と健康局の両局長が水圧破砕法の利用を禁止するよう指示した。ロイター通信によると、マーテンス環境保護局長は17日の州閣議で、2015年初めに正式に禁止を命じると述べた。

米国内でシェールの採掘を禁じるのは、北東部バーモント州に続いて2例目。ニューヨーク州は州西部に代表的なシェールガス田である「マーセラス」を抱える。同州内での開発地は限られ、すでに採掘を一時的に凍結しているため、今回の採掘禁止が米国のシェール産出に与える影響は小さい。だが、ガス田を抱える州が採掘禁止を表明したことで、同様の動きが広がる可能性もある。

シェールガス・オイルは、けつ岩層と呼ばれる硬い岩盤に含まれる。ここに高圧で水を注入して割れ目を生じさせる水圧破砕法で採掘する。1つの井戸を掘るのに通常、1500万~3000万リットルもの大量の水を使うため、これまでも地下水の汚染や不適切な排水処理による土壌汚染が懸念され、開発反対を訴える動きが強まっている。

海外ではフランスで11年に水圧破砕法を禁止する法律が成立。ドイツも今年、7年間、開発を認めないことを決めた。直近では原油価格の下落を受けてシェール開発の米コンチネンタルリソースが投資額を減らすなど、シェール革命に逆風が吹いている。

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