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米FOMC声明全文(12月17日発表)

【ワシントン=岩本昌子】12月17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は次の通り。

前回10月のFOMC会合後に得た情報によると、米経済活動は穏やかなペースで拡大している。労働市場は改善が進み、雇用数はしっかりと増え続け、失業率は下がってきている。全体的にみると、幅広い労働市場関連の指標は、労働資源の未活用が改善し続けていることを示している。家計支出は穏やかに伸びてきており、民間設備投資も改善していっているが、住宅市場の回復は依然として遅い。

物価上昇はエネルギー価格の低下が一因となって、FOMCの長期目標を下回る水準が続いている。市場で測定されるインフレ値はさらに少し下がったが、アンケート調査による測定では長期のインフレ期待は安定した状態を維持している。

法律で定められた使命を達成するため、FOMCは雇用の最大化と物価安定の促進に努める。FOMCは、適切な金融緩和政策によって経済は穏やかなペースで拡大し、労働市場関連の指標はFOMCの二大使命と整合的な状態に向かって動いていくと予想している。景気見通しと労働情勢に対するリスクはほぼ安定した状態にある。雇用情勢がさらに改善し、エネルギー価格の低下やその他の要因による一時的な影響が消えていくとともに、物価上昇率も次第に2%に向かって上昇していくと予測している。FOMCは物価の動向を注意深く観察し続けていく。

FOMCは17日、雇用の最大化と物価の安定にむけて続いている改善状態を後押しするためには、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現在の0.0~0.25%で維持するのが適切であると再確認した。この金利を維持する期間の決定にあたっては、雇用の最大化と物価上昇率2%という目標に向けた現在の前進ぶりと今後の改善予測の両方を評価していく。労働市場の情勢を示す指標や、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融市場の状態を含めた幅広い情報を考慮して判断していく。現時点での評価に基づき、FOMCは金融政策を平常の状態に戻し始めるのを忍耐強く待つ可能性があると判断している。この方針は、長期インフレ期待が良く抑えられており、物価上昇率がFOMCの長期目標値である2%を下回る水準にとどまるとの予測が続くようなら、証券購入政策が10月に終了した後も「相当の期間」は現在の0.0~0.25%というFF金利の誘導目標範囲を維持するのが適切である可能性が高いとした以前の声明に矛盾しないと考えている。ただし、今後入ってくる情報が米経済は米連邦準備理事会(FRB)の雇用と物価における目標に向かって現在の予想よりも速く前進していることを示すようならば、FF金利の誘導目標の引き上げは現時点での見通しよりも早く起きる可能性がある。逆に、目標達成への進みが予想よりも遅いならば、誘導目標の引き上げは現時点での見通しよりも遅くなるだろう。

米機関債と住宅ローン担保証券の償還した元本を住宅ローン担保証券に再投資し、保有国債の償還金を入札で再投資する既存の政策は維持する。FRBが非常に大きな額の長期証券を保有し続けるこの政策は、金融緩和状態を維持するのに役立つはずだ。

FOMCが金融引き締めを始めると決定したときは雇用の最大化と物価上昇率2%の2つの長期目標と一致するバランスのとれた方策を実施していく。今のところは、失業率や物価上昇率がFRBの二大使命と整合する水準近辺に収まった後でも、経済情勢によってはある程度の期間、FF金利の誘導目標をFOMCが長期的に通常とみる水準以下に維持することが正当化される可能性もある。

決定はイエレン議長及びダドリー副議長を含む7人のメンバーの賛成による。

反対は3人。ダラス連銀のフィッシャー総裁は、FOMCは金融政策の平常化開始を焦るべきではないが、10月の会合以降、米経済はFOMCメンバーの大多数の見解よりももっと改善しており、金利引き上げが適当である可能性が高い時期も繰り上がったと見ているとの理由による。

ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁は、現在の物価上昇率の低さや市場で計測される長期インフレ期待が下がったことを踏まえると、今回の決定は2%の物価上昇率目標の信頼性が脅かされると考えたとの理由による。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は、FOMC声明において今後の方針を示す鍵として時間の流れの重要性を強調すべきではなく、経済情勢の改善ぶりから見て、今回示した方針は以前の声明の内容と矛盾しないと強調すべきではないとの理由による。

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