2018年9月25日(火)

中国、不動産バブルに一服感 住宅ローン規制が影響

2016/7/18 16:54
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 【北京=原田逸策】中国の不動産市場の局所バブルに一服感が出てきた。国家統計局が18日発表した6月の主要70都市新築住宅価格動向によると、これまで価格上昇をけん引してきたアモイ、南京、合肥の前月比でみた上昇幅はいずれも5月より縮小した。当局による住宅ローンの規制などで不動産売買が減ったことなどが影響したとみられる。

中国の主要70都市の新築住宅価格(前月比、都市数)
下落横ばい上昇
2015/0164
2015/0266
2015/035012
2015/044818
2015/054320
2015/063427
2015/07291031
2015/082635
2015/09211039
2015/10331027
2015/11271033
2015/122739
2016/012438
2016/021547
2016/0362
2016/0465
2016/0560
2016/061055

 アモイ、南京、合肥に70都市動向の対象外である蘇州を加えた4都市は、中国不動産市場の「4貴公子」と呼ばれる。「一線都市」と呼ばれる北京、上海、深圳、広州の不動産は昨年の値上がりで買い手がついていけなくなった。「一線都市」に次ぐ規模の「二線都市」の中で、この4都市が値上がりスピードが早く、取引も活発なため「貴公子」のあだ名がついた。5月にはアモイと合肥の前月比上昇率が5%を超えた。単純計算で年6割値上がりするペースで、バブル的な動きもみられた。

 6月の統計では前月比上昇率がアモイは5月の5.5%から4.7%に、合肥は5.1%から4.9%に、南京は4.1%から4.0%にいずれも下がった。70都市のうち前月比で値上がりしたのは55都市あるが、うち33都市は値上がり幅が縮小した。「中古住宅の値動きをみても前月比でみた上昇幅は全体として縮小している」(統計局の劉建偉高級アナリスト)

 背景にあるのは当局によるバブル退治の動き。南京市は主な市街地を対象に年間の価格上昇率を8~12%に制限するルールを4月末に導入。アモイも今月15日から住宅ローンの頭金の比率を引き上げる規制に動いた。これにより過熱感も出ていた不動産販売が緩んだ。統計局の別の調査によると6月単月の全国の不動産販売面積は前年同月比14.6%増の1億6348万平方メートル。1~5月の33.2%から急ブレーキがかかった。

 ただ、「4貴公子」を舞台にした局所バブルがこれで終幕となるかどうかはわからない。不動産開発会社が地方政府から仕入れる土地利用権の値段が高騰しているからだ。1~6月の平均価格は1平方メートルあたり3324元だが、6月単月でみると同3746元と上昇した。不動産開発会社は土地の仕入れ価格をマンションの販売価格に必ず上乗せする。当局の行政指導でいったん落ち着いたかにみえる局所バブルもまたいつ息を吹き返すかわからない。

 6月の主要70都市の新築住宅価格動向では、前月より価格が上昇したのは55都市で5月より5都市減り、下落は10都市で同6都市増え、横ばいは5都市で同1都市減った。下落が増えたのは2015年10月以来8カ月ぶり。地方では不動産在庫がなかなかはけず、価格が下落しやすい状況が続いている。

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