米利上げ、FOMCの声明要旨

2015/12/17 5:47
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【ワシントン=長沼亜紀】12月16日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明要旨は次の通り。

前回10月のFOMC会合後に得た情報によると、米経済活動は緩やかなペースで拡大してきている。家計支出と民間設備投資はここ数カ月堅調なペースで増加を続けており、住宅市場は一段と改善した。一方で純輸出は弱いままだ。労働市場に関する一連の指標は、雇用が持続的に拡大し、失業率も低下するなどさらに改善が進んでおり、労働資源の未活用の状況が年初以降、目に見えて改善したことを示している。

物価上昇率は、エネルギー価格の低下とエネルギー以外の輸入価格の低下の影響もあり、FOMCの長期目標である2%を下回る水準で推移している。市場で測定したインフレ率は低いままで、一部のアンケート調査による測定では長期のインフレ予想はわずかに低下した。

法律で定められた使命を達成するため、FOMCは雇用の最大化と物価安定の実現に努める。FOMCは現在のところ、金融政策の段階的な調整によって経済は引き続き緩やかなペースで拡大し、労働市場関連の指標も向上し続けると予想している。米国内と世界の進展を考慮に入れると、景気見通しと労働情勢に対するリスクは全般的に安定した状態にあると判断している。エネルギー価格や輸入物価の低下による一時的な影響が消え、労働市場がさらに改善するにつれ、物価上昇率は中期的に2%に向かって上昇していくと予測している。FOMCは物価の動向を注意深く観察し続けていく。

FOMCは、労働市場は今年著しく改善したと判断しており、物価も目標の2%に中期的に向かうと合理的な確信を持っている。景気見通し、および政策が将来の経済に影響を及ぼすには時間がかかる点を考慮して、FOMCはフェデラルファンド(FF)の誘導目標を0.25~0.50%に引き上げることを決定した。引き上げ後も緩和的な金融政策は維持し、労働市場のさらなる改善と物価上昇率が2%に戻っていくのを支える。

FF金利の誘導目標を調整する今後の時期と規模を判断するにあたっては、FOMCは雇用の最大化と物価上昇率2%という目標に対する現在の経済状況と今後の予測を評価していく。労働市場の情勢を示す指標や、インフレ圧力・インフレ期待の指標、金融市場の状態や国際情勢を含めた幅広い情報を考慮して判断していく。物価上昇率が現在2%に届いていないことから、目標に向けての実際の進捗と今後の予測を注意深く観察する。FOMCは、経済情勢はFF金利の段階的な引き上げのみを許すようなかたちで進むと予測している。FF金利は当面、FOMCが長期的に通常とみる水準以下に維持される可能性が高い。ただし、実際のFF金利の上がり方は、データが伝える景気情勢次第だ。

米機関債と住宅ローン担保証券の償還した元本を住宅ローン担保証券に再投資し、保有国債の償還金を入札で再投資する既存の政策は維持する。FF金利が通常の水準に戻り軌道に乗るまで、この政策を維持すると予測している。米連邦準備理事会(FRB)が非常に大きな額の長期証券を保有し続けるこの政策は、金融緩和状態を維持するのに役立つはずだ。

決定はイエレン議長及びダドリー副議長を含む10人のメンバー全員の賛成による。

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