VW、EV充電サービス連携会社に出資 BMWなどと共同歩調
【フランクフルト=加藤貴行】独フォルクスワーゲン(VW)は15日、電気自動車(EV)の充電サービスの連携を促す合弁会社「ハブジェクト」に出資すると発表した。ハブジェクトにはBMW、ダイムラー、ボッシュ、シーメンスのドイツの大企業が株主に名を連ね、欧州中心に異なる事業者の計約4万の充電拠点をつないできた。VWはインフラ整備で共同歩調をとる。
VWの出資比率や出資額は非公表。VWは2025年までにEVを30車種投入する計画を表明している。EVの普及に欠かせないインフラの使い勝手を高めるため、ハブジェクトに加わる。
ハブジェクトは12年にベルリンで電力大手を含む独6社によって設立された。電力や自動車、IT(情報技術)の大手、新興企業が参入し乱立する域内の充電インフラの橋渡し役をめざし、利用者は1枚のカードでどこでも課金できるようにしている。
充電サービスの事業者が単独で囲い込むのではなく、共通の「プラットフォーム」として相互に乗り入れることで個々の収入も増やしながら、EV普及を促すのが狙い。ハブジェクトは西欧中心に急速にネットワークを広げ、現在は日本とニュージーランドにも提携先を持つ。