首相「元島民の思い胸に」 日ロ首脳会談に出発
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安倍晋三首相は15日午前、ロシアのプーチン大統領との会談に関し、「北方領土の元島民の皆さんの切実な思いをしっかりと胸に刻んで日本を代表して交渉したい」と羽田空港で記者団に述べた。「プーチン大統領を心から歓迎したい」とも語り、北方領土問題を含む平和条約交渉の進展に意欲をみせた。首相は山口県に向けて政府専用機で空港を出発。午後に地元の長門市で大統領を迎える。
首相とプーチン氏の首脳会談は通算で16回目。首相は「山あいの川沿いにある温泉でゆっくりとした雰囲気の中でじっくりと交渉したい」と語った。15日は主に領土問題を、16日には東京に移動し、首相がロシア側に示した「8項目の経済協力」について協議する。その後、共同記者会見を開き、会談の成果を発表する予定だ。
ロシア大統領の日本への公式訪問は、2005年のプーチン氏以来、11年ぶりとなる。