音楽・ネット・新興企業の横断イベント開幕
東京・代官山で

2014/9/12 20:37
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音楽とインターネット、スタートアップ(新興企業)をテーマにした大規模なイベント「ザ・ビッグ・パレード」が12日、東京・代官山で開幕した。米国を中心に音楽などのコンテンツ産業とネットの融合が加速し、新たなビジネスが拡大していることに対応。日本でも業界の枠を越えて関係者が一堂に会する場面をつくり、イノベーション(技術革新)の創出を目指す。

開幕イベントで挨拶する共同ファウンダーの鈴木貴歩氏(左)と牧野晃典氏(12日、東京・渋谷)

音楽ソフト大手のユニバーサルミュージック(東京・港)、MTVネットワークスジャパン(東京・渋谷)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、電通、博報堂キャスティング&エンタテインメント(東京・港)、アソビシステム(同・渋谷)の6社で組織する実行委員会が主催し、15日まで開く。会期中に7000人の参加を見込む。

代官山周辺のCCCやデジタルガレージなどの施設を活用してシンポジウムやセミナーを開催。アーティストの佐野元春氏、小室哲哉氏、ザ・ローリング・ストーンズなどを手掛けたプロデューサーのスティーブ・リリーホワイト氏らが講演する。一般来場者も参加可能な若手アーティストのライブや米オキュラスVRの装着型ディスプレーの実演も予定している。

米国では1987年にテキサス州オースティン市で始まった「サウス・バイ・サウス・ウエスト(SXSW)」が音楽、ネット、映像コンテンツの各業界を横断するイベントとして注目を集め、今年は約28万人が参加した。同イベントはツイッターや位置情報アプリ(応用ソフト)、フォースクエアが注目を集めるきっかけにもなった。

12日に開いた開幕イベントでイベントの共同ファウンダーである鈴木貴歩氏(ユニバーサルミュージックデジタル事業開発部本部長)は「海外では音楽とIT(情報技術)がいい形で結びつき業界を盛り上げているが、日本には関係者が集う場面が少ない。まずこれまで出会う機会が少なかった人たちを結びつけたい」と話した。

スタートアップの参加ではベンチャーキャピタル(VC)のインフィニティ・ベンチャー・パートナーズが協力する。クラウドソーシングサービスを提供するクラウドワークス(東京・渋谷)の吉田浩一郎社長や、会計ソフトのfreee(フリー、東京・品川)の佐々木大輔最高経営責任者(CEO)らが参加し、自社のサービスを紹介する。

音楽業界ではダウンロード型のネット配信で米アップルの「iTunes(アイチューンズ)ストア」が市場を席巻し、定額制のストリーミングサービスは欧州の「スポティファイ」が人気を集める。スポティファイは、日本上陸を準備中だ。いずれも海外のサービスだが、鈴木氏は「日本発のイノベーションも必要だ」と指摘した。

「日本発」のサービスとしては動画のネット中継に注目。「ツイキャス」を運営するモイ(東京・千代田)の赤松洋介代表取締役や、ニコニコ動画を運営するニワンゴ(東京・中央)の杉本誠司社長ら4社のトップが一堂に会し、「ライブコミュニケーションサービスの未来」をテーマに意見を交わす。

開幕イベントにはもうひとりの共同ファウンダーである牧野晃典氏(MTVネットワークスジャパンデジタルメディア事業本部事業本部本部長)も登壇した。次回以降の構想として音楽をテーマとしたハッカソン(ソフト開発コンテスト)の開催や屋外ステージの設置、海外からの来場者を増やすことに意欲を示し、"本家"のSXSWに匹敵するイベントに育てる目標を掲げた。

(奥平和行)

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