アップルウオッチ、4月24日発売 上位モデル128万円から

2015/3/10付
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腕時計型端末「アップルウオッチ」を説明するアップルのティム・クックCEO=9日、米サンフランシスコ(共同)

腕時計型端末「アップルウオッチ」を説明するアップルのティム・クックCEO=9日、米サンフランシスコ(共同)

【シリコンバレー=兼松雄一郎】米アップルは9日、腕時計型ウエアラブル端末「アップルウオッチ」を日米中など9カ国・地域で4月24日に発売すると発表した。18金を使った上位モデルの価格を1万ドル(日本では128万円)以上に設定。高級感を武器に、先行するソニーや韓国サムスン電子に対抗する。本命のアップルの参入で成長分野と期待される「身に着ける端末」の市場が活気づきそうだ。

予約は4月10日から受け付ける。ステンレス製の通常モデルで549ドル(日本では6万6800円)から、スポーツ仕様は349ドル(同4万2800円)からと他社製品より価格は高めで、最上位機種は最高1万7000ドル(同218万円)と高級腕時計や宝飾品並みの超高額商品になる。IT(情報技術)企業では異例の高級感を前面に出す試みが注目を集めそうだ。

新製品は原則、スマートフォン(スマホ)「iPhone」と連動して使う付属品という位置づけだ。短距離通信でiPhoneにつないで通話やメールが可能。竜頭型のボタンと画面タッチを組み合わせて操作する。電池の持続時間は通常使用で18時間と他社製品よりやや短めとなった。

心拍数や日々の運動量を記録する機能もあるが、当初予定していた血圧など医療データ収集への活用の発表は見送られた。保険会社などとの連携のカギを握る仕組みだが、精度がうまく上がらなかったようだ。米国内では買い物の支払いやホテル・自動車のカギの代わりとしても使える。

ティム・クック最高経営責任者(CEO)は9日、「我々は技術革新を通じて人々の生活を変え続ける」と新製品に自信を見せた。クック氏にとって故スティーブ・ジョブス氏からバトンタッチされて以降、初めての新分野への挑戦になる。

売れ行きを巡っては、米主要メディアの間では明確な予想を避ける傾向がみられる。価格戦略など実験的な側面が強く、短期的に評価を見極めるのが難しいようだ。9日の発表を受けて同日のアップル株は乱高下した後、前日比ほぼ横ばいで取引を終えた。

アップルは同時に米ケーブルテレビ大手HBOとの提携も発表した。同社独自のネット配信を4月からアップルのサービス向け限定で始める。テレビ向け配信端末「アップルTV」の価格を3割下げ、69ドルとした。薄型化し、電池の持続時間を延ばしたノートパソコン「MacBook」の新モデル、医療機関が研究データ収集にiPhoneを使えるようにする仕組みも発表した。

日本では三越伊勢丹が伊勢丹新宿本店(東京・新宿)に4月10日からアップルウオッチの専用売り場を設け、装着して機能を試せるようにする。セレクトショップ「ドーバー・ストリート・マーケット・ギンザ」(東京・中央)でも扱う予定だ。高級感を売り物にするだけに、アップルは従来にない販路も活用するようだ。

国内では身に着けて使うウエアラブル機器のコーナーが家電量販店に登場するなど市場が立ち上がってきたところ。量販店がアップルウオッチをどの程度取り扱うかは未定だが、「売り場に入ってくれば集客の目玉になる」(量販大手)と期待する声も出ている。

ビックカメラは「アップルウオッチへの注目度は高い。既に問い合わせが入っている」という。同社は1月末に渋谷東口店別館(東京・渋谷)に活動量計を中心に約200種類をそろえたウエアラブル売り場を新設。活動量計は従来は中年男性が主な顧客層だったが、ウエアラブルでファッション性も加わったことで「20~30代の姿が目立ってきている」(同店)。

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