米雇用22万人増 6月、失業率5.3%に改善

2015/7/2付
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【ワシントン=矢沢俊樹】米労働省が2日発表した2015年6月分の雇用統計(速報値、季節調整済み)は、景気動向を敏感に反映する非農業部門の雇用者数が前月に比べ22万3千人増えた。

前の月の改定値に比べ雇用の伸びはやや鈍ったものの、底堅い消費に支えられサービス部門を中心に比較的安定した雇用増が続いている。

6月の雇用者数は市場の事前予測である23万人程度をやや下回った。失業率は5.3%と前月から0.2ポイント低下した。労働市場に参加する人の割合が下がり、失業者の数そのものが大きく減ったことが失業率低下の主因だ。労働省は「この時期は、大規模に労働者が入れ替わる」と説明した。年度末の季節的な要因が影響した可能性もある。

2日の改定で4月の雇用者数の伸びは22万1千人から18万7千人に、5月も28万人から25万4千人にそれぞれ下方修正された。直近3カ月間を平均した雇用の伸びは平均22万1千人となった。

6月の雇用情勢を部門別にみると、小売りが前月比で約3万3千人増えたのをはじめ、運輸、ヘルスケアなど消費動向に敏感なサービス全体で雇用の大半を生み出した。建設や自動車などを含む生産部門はドル高や原油安のあおりで低調を脱していない。

米実質国内総生産(GDP)の伸び率は1~3月期に寒波の影響などから前期比年率換算で0.2%のマイナスとなった。米連邦準備理事会(FRB)は4~6月期以降、プラス2.5%程度の安定成長軌道に復帰したと自信を深める。3%程度とやや強気な伸びを見込む向きも少なくない。

FRBは向こう数カ月の雇用、インフレなどの動向が良好ならば年内利上げに踏み切る構えをみせている。6月にやや回復テンポの落ちた雇用に勢いが戻るかも利上げの重要な判断材料となる。 もっとも、ギリシャ危機の動向次第では金利上昇やドル高で逆風が強まる恐れもある。FRBのフィッシャー副議長は6月30日、利上げ観測を背景とした14年夏からのドル独歩高がただでさえ「(純輸出への)顕著な逆風になっている」と指摘した。ギリシャの混乱は、米国を含む世界的な株安やユーロの信用不安に伴う金利上昇、さらなるドル高の形で跳ね返ってきかねないと米当局は懸念する。

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