2019年3月19日(火)

WHO、ジカ熱で緊急事態宣言 小頭症との関連重視

2016/2/2 3:57
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【ジュネーブ=原克彦】世界保健機関(WHO)は1日、中南米で蚊が媒介する「ジカ熱」が急速に広がっているのを受けて緊急委員会を開き、「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」を宣言した。妊婦が感染すると新生児の脳の発育が不十分になる「小頭症」につながる疑いが強いことを重視した。各国には感染状況の監視を強化するなどの警戒を促した。

感染者はブラジルを中心に中南米で急速に増えている。WHOによると感染を確認した国・地域は25にのぼる。各国には監視強化に加え、確実な検査方法の確立や、市民らへの円滑な情報提供を求めた。長期的にはワクチン開発や治療法の研究も加速すべきだとした。一方、渡航や貿易の制限は必要ないと強調した。

ジカ熱と小頭症の関係は科学的には確認されていない。ただ、18人の専門家で構成する緊急委は2013年に感染が広がったフランス領ポリネシアに加え、ブラジルでも小頭症の新生児が増えた点を重くみた。まれに神経の障害で手足に力が入らなくなる「ギラン・バレー症候群」の原因になる疑いもあるという。

ジカ熱のウイルスはデング熱や黄熱病も媒介するネッタイシマカなどが人にうつし、頭痛や関節痛を引き起こす。推定では感染しても約8割の人は発症しない。このため感染の実態を把握しにくい面もある。

WHOのチャン事務局長は記者会見で「国際的に連携した対応が必要だ」と述べ、加盟国・地域に協力を求めた。WHOは主に西アフリカで感染が広がったエボラ出血熱などでも緊急事態を宣言したことがある。

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