2018年8月22日(水)

トヨタ世界販売2.7%増 1~6月で最高更新

2017/7/28 13:30
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 トヨタ自動車は28日、2017年1~6月の世界販売台数が前年同期比2.7%増の約513万台だったと発表した。日本や中国、ハイブリッド車(HV)が好調な欧州がけん引し、同期間として過去最高を更新した。ただ乗用車が苦戦する北米は落ち込んだ。日産自動車が34%出資する三菱自動車を含む仏ルノー・日産連合が世界首位となり、独フォルクスワーゲン(VW)もトヨタを僅差で上回った。

 トヨタの1~6月の世界販売は子会社のダイハツ工業と日野自動車を含め、512万9000台だった。市場が縮み始めた米国はトヨタ単独ベースで115万5000台と3.6%減った。ガソリン安で大型車の需要が増え、トヨタのシェアが高い乗用車が落ち込んでいる。

 一方で欧州は50万台と10.7%増えた。ディーゼル問題を背景にHVが伸び、多目的スポーツ車(SUV)「RAV4」などが売れた。また日本は小型の新型車の効果で10.3%伸び、中国も4月にマイナーチェンジした主力車「カローラ」やRAV4などがけん引して、62万4000台と5.4%増だった。高級車「レクサス」も好調という。

 VWの1~6月の世界販売台数は前年同期比0.8%増の515万5000台だった。ディーゼル車離れが進むドイツや、アウディの販売が落ち込んだ中国の2大市場では前年割れした。一方で、中東欧が12.8%増、南米が10.7%増となるなど新興国市場ではシェアを高めている。

 ブランド別ではVWの乗用車部門とアウディが苦戦した一方で、シュコダやセアトなど東欧や南欧に強い大衆車ブランドが好調だった。ポルシェやベントレーなど高級車ブランドも高い増加率を示した。17年通年の販売台数は16年を「やや上回る」という見通し。ディーゼル車販売に逆風が吹く中、成長を維持するとみている。

 三菱自をグループに加えた仏ルノー・日産連合の世界販売台数は526万8000台と7%増えた。アフリカや中東、インドなどで販売を伸ばしたルノーグループが10%増の187万9000台、日本市場で好調だった日産が6%増の289万4000台となった。

 三菱自は燃費改ざんが発覚した軽自動車の国内販売を16年7月に再開したことで、2%増の49万4000台となった。

 世界販売の歴史をたどると、米ゼネラル・モーターズ(GM)が07年まで77年間トップにたち、08年にトヨタが首位にたった。14年以降はトヨタとVWが僅差で首位を競う構図になっている。

 だがGMは3月に100万台規模の独オペルを売却する方針を示し、インド市場からも撤退した。自動車大手首脳からは「規模だけを追わない」という発言が目立ち、各社とも台数から生き残りをかけた事業構造の変革に焦点が移りつつある。各社年間ベースで1000万台規模で伸びが鈍る構図となっている。

 構造改革の背景にあるのが自動車を巡る環境変化だ。米グーグルなど異業種が自動運転技術や車内向けサービスの開発で主導権を狙い、米ウーバーなど車のシェアリングサービスの利用者は世界で1日300万人以上まで増えている。中国や米カリフォルニア州、欧州の環境規制は強まり、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などの開発も待ったなし。「すぐには利益を生まない次世代技術への投資が重いが、やらないと未来はない」(トヨタ幹部)と話す。

(名古屋支社 工藤正晃、フランクフルト支局 深尾幸生)

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