/

名古屋市長「小池流」を意識? アジア大会共催復帰

2026年夏季アジア競技大会の愛知県との共同招致を名古屋市が白紙撤回した問題で、河村たかし市長は20日、共催復帰を表明した。共催を巡る混乱は約2週間で収束し、近く県市が開催地に決まる見通し。大会経費の負担増の回避を旗印に動いた河村市長だが、強く意識したのは、「都民ファースト」を掲げて五輪などの事業見直しを進める東京都の小池百合子知事の存在だった。

河村市長は20日夜、大村秀章知事と共に記者会見し、「県市が手を携えて成功を目指してベストを尽くす」と、共催復帰を表明。大村知事は「雨降って地固まる、だ。真剣に議論をして円満に共催(復帰)となったのは大きい」と応じた。

一連の混乱は、県が大会の全体経費や県市の負担割合を明確に示せなかったことに始まる。8月に入り、市は県に対して負担割合などで様々な提案をしたが、調整は一向に進まなかった。

同じころ東京都では知事選に勝った小池氏が、20年東京五輪・パラリンピックの開催経費が膨張した経緯を調べる考えを表明していた。当初7千億円程度とされた経費が2兆~3兆円に膨らむ見通しとなり、批判の声が噴出していた。

河村市長は今月5日、「市民や議会に説明責任が果たせない」としてアジア大会の立候補を撤回。「小池さんは全て決まってから見直している。決まる前に見直して何がいけないのか」「東京五輪みたいにならないように、納税者の顔を見ながらやらないといけない」などと主張した。

市は県に「開催費用850億円、県と市の負担割合2対1」という提案をしていたが、市長の揺さぶりで県側はこれを受け入れる。開催地を決める25日のアジア・オリンピック評議会(OCA)総会までに共催復帰で合意にこぎ着けた。

河村市長の行動を来年4月の市長選を見据えた布石とみる向きもある。名古屋城天守閣の木造復元の問題など、最近の河村市政は停滞感が否めない。そこで、築地市場の移転や東京五輪の開催費用などの問題に次々と切り込み、世間の注目を集める小池知事の手法にあやかったというのだ。

河村市長の政治手法に詳しい名古屋大大学院の後房雄教授(行政学)は「大会経費の総額に関しては一応筋の通ることを県にのませた。来年の市長選も見据え、点数稼ぎができたのではないか」と指摘する。一方、市長に批判的な市議は「経費抑制の考えは一致できるが、小池知事に感化された手法はいかがなものか。白紙撤回でも何の根回しもなかった」と不満を漏らす。

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン