名古屋市、古紙の戸別回収促す 持ち去り被害多く
名古屋市は15日、地域の古紙回収について、戸別回収への移行を促す方針を明らかにした。現在は各学区内の集積場所で回収する「拠点回収」が多いが、無断での持ち去り被害が多発していることを踏まえた。回収主体である各学区の協議会に市が支払う事業協力金を、戸別回収で引き上げることを検討する。
同日の市議会本会議で田辺雄一市議の質問に市が答えた。市内では、集積場所から古紙が無断で持ち去られ、市から地域に支払われる協力金が受け取れず、地域活動に影響が出る問題が発生している。市によると、最近の古紙持ち去り被害の9割以上は拠点回収で発生しており、戸別回収での被害は少ないという。
■事故現場へ救急車で医師派遣検討
市は同日、救急車で医師を派遣する仕組みをつくることも明らかにした。交通事故で車に閉じ込められるなど、現場でいち早い救命措置が必要な場合などを想定している。協力先の医療機関から医師が救急車に乗って現場に出向く。今後、市内の病院などと調整を進め、早ければ今年度中にも制度を導入する。市議会本会議で斉藤高央市議に答弁した。