2019年3月26日(火)

マイクロ波で食品添加物を効率生産へ 太陽化学など

2017/3/1 17:09
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太陽化学と大阪大学発ベンチャーのマイクロ波化学(大阪府吹田市)が共同で三重県四日市市の太陽化学の工場内に建設していた食品添加物の製造工場が1日に完成した。電子レンジなどに使うマイクロ波を活用し、食品用乳化剤を効率よく生産できる。今夏までに本格稼働し、国内と中国メーカー向けに製品を出荷する。今後は数年以内に東南アジア向け生産も計画している。

マイクロ波を使った製造プラントが完成した(三重県四日市市の太陽化学南部工場内)

マイクロ波を使った製造プラントが完成した(三重県四日市市の太陽化学南部工場内)

新工場は鉄骨造2階建て延べ床面積522平方メートル。生産するショ糖エステルは食品用乳化剤の一種で主に缶コーヒーなどに使う。太陽化学とマイクロ波化学は2015年に共同出資会社を設立し、同年11月から約25億円を投じて建設を進めてきた。建設費は両社が5割ずつ負担した。新工場の生産能力は年間約千トン。年間20億円の売上高を見込む。

マイクロ波化学はマイクロ波を活用して高品質高純度の製品を低エネルギーで生産する技術を開発。マイクロ波で分子を直接振動させ、原材料の内部から効率よく発熱させて化学反応を起こすことができる。従来の製造法に比べ生産時間を大幅に短縮し、消費電力も低減。原料を混ぜるための有機溶媒も不要になる。

ショ糖エステルの生産は現在、三菱化学と第一工業製薬が市場をほぼ独占しているが、新工場では市場規模の2割近くを生産する能力がある。缶コーヒーやペットボトルのミルクティー用に国内や中国のメーカーに供給する。今後、インドネシア、マレーシアなど東南アジアにも輸出できるように、新工場ではイスラム教の戒律に沿った「ハラル」認証を取得した。

マイクロ波化学は07年設立の大阪大学発ベンチャー企業。化学品などを量産する過程でこれまで困難とされてきたマイクロ波の活用技術を確立した。大阪市に自社工場を持ち、インク向けの脂肪酸エステルを製造・販売しているが、食品化学分野での量産拠点は今回が初めて。

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