2019年2月19日(火)

道内最低賃金、14円上げ答申 生活保護との逆転解消

2014/8/12付
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労働者や経営者の代表らによる北海道地方最低賃金審議会は12日、道内の最低賃金(時給)を2014年度は13年度に比べ14円引き上げ、748円とするよう北海道労働局長に答申した。引き上げは11年連続となり、10月8日にも正式に改定される見通し。最低賃金が道内の生活保護の受給水準を下回る「逆転現象」が解消する。

最低賃金は厚生労働省の審議会が決めた目安を基に、都道府県ごとに毎年決める。厚労省によると、13年度に生活保護との逆転現象が起きていたのは北海道を含め5都道県。中でも北海道は生活保護費を11円下回り、開きが最も大きい。

厚労省の審議会は7月に、今年度の北海道の最低賃金の引き上げ幅の目安を14円と示しており、今回の答申はこれに沿う格好となった。道内で働く正社員やアルバイト、パートなど全約210万人に適用される。

道内の審議では労働者側の委員が「物価の上昇も続き、生活の厳しさは増している」と大幅な引き上げを主張。経営側の委員は「大幅な引き上げは中小企業の経営を圧迫し、雇用減につながりかねない」と反論し、最終的に14円で決着した。

道内では流通やサービスなど、最低賃金を基にパートやアルバイトの時給を決める企業は多い。ある中堅スーパー幹部は「人手不足感もあり一定の引き上げはやむを得ない。経営努力で吸収していくしかない」と話す。

道央のビルメンテナンス会社は今春以降、最低賃金に少し上積みした待遇でパートの募集を始めた。最低賃金が上がると千人単位の人件費は大きく膨らむ。「それでも顧客にはなかなか転嫁できない」と人手不足と最低賃金の上昇のダブルパンチに頭を悩ませる。

北海道二十一世紀総合研究所(札幌市)の斉藤正広調査部長は「電気代や原材料に加え人件費が上がり、スーパーなど雇用の多い企業には特に厳しい」と指摘。そのうえで「最低賃金引き上げは労働者全体に幅広く波及する。長い目で見れば消費を活性化させ、経済の良い循環の一歩になるだろう」とみる。

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