2019年4月20日(土)

福島店2番館閉店 百貨店の中合

2017/9/1 7:00
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百貨店の中合(福島市)は31日、福島店2番館の営業を終了した。同店の売り場面積は45%縮小。1番館への集約に伴い、これまでに両館合わせて30店のテナントが撤退することが決まった。市は中心市街地に移転する場合に賃料の一部を補助するなどまちの空洞化を抑える構えだが、跡地利用も定まっておらず、JR福島駅前のにぎわいづくりには逆風になる。

1998年に開業した2番館は、地下2階、地上8階の建物に入居し、売り場面積は1万1214平方メートル。2016年に現行の耐震基準を満たしていないことが判明したが、改修の負担や期間などを巡り建物所有者と条件が折り合わなかった。

「売りつくしセール」で靴を購入した主婦(80)は「ずっと利用してきたからさびしい。いろんな専門店がなくなるのが心配」と口に。食品などを買った市内の女性公務員(53)は「若者が仙台や郡山に吸収されてしまうのではないか」と不安な顔をみせた。

同社によると、福島店全体のテナント数は177店で、2番館には44店が入居していた。

福島市はテナントに中心市街地の空き店舗への移転を促す助成制度を用意。3年間、月額20万円を上限に賃料の3分の2から3分の1を補助するもので、すでに2店が申請したという。

市商業労政課の担当者は中心市街地の活性化について「駅前通りのリニューアル工事などで回遊性を高めていく」としたうえで、中合について「市内で1カ所の百貨店。市としてできることがあれば協力していきたい」と話した。

地元経済界にとっても中心市街地活性化は待ったなしだ。福島商工会議所の渡辺博美会頭(福島ヤクルト販売会長)は31日、「2番館は長年、市民に親しまれていただけに大変残念。退店するテナントの空き店舗への誘導など、引き続き可能な限り対応していく」とのコメントを出した。

同店を巡る消費環境は厳しい。福島店の16年度の売上高は15年度比4.5%減の90億7200万円で、開業間もない99年度の6割に満たない水準に落ち込んでいる。郊外の大型ショッピングセンターや、新幹線で30分以内にあるJR仙台駅周辺の店舗との競合激化などが背景だ。

福島店は2番館閉鎖によって賃料を節減し、従業員数も従来の3分の2となる120人程度とすることで運営コストを下げる。1番館は10月をめどに改装して集客力の回復をめざす。

同社は30日に同様の理由で十字屋山形店(山形市)を18年1月末に閉店することも発表している。同店の閉鎖で同社の百貨店は福島店1番館と、北海道函館市、青森県八戸市にある店舗の計3店となる。

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