東北大とジェトロが連携 大学発ベンチャーなど支援
東北大学と日本貿易振興機構(ジェトロ)は29日、グローバル人材の育成などの分野で協力する包括連携協定を結んだ。大学発ベンチャーや、農林水産業・食品分野の海外進出についても共同支援する内容。東北大学は「相互の連携を深めることで産業振興や人材育成に寄与できる」(里見進・学長)と成果に期待している。
ジェトロが大学と包括連携協定を結ぶのは今回で9校目。連携の中心は3項目で、「グローバル人材育成」では教育プログラムの共同実施などを通して、世界で活躍できる人材養成を目指す。
「農林水産業・食品産業海外進出支援」では、機能性食品など高付加価値品の開発を共同で支援し、輸出に結びつける。また「大学シーズのグローバル社会実装化支援」では大学発ベンチャーの海外進出を支援するほか、海外企業との産学連携も推進する。
両者はこれまでも学生向けのインターンシップやセミナーの開催などで協力してきたが、経済の発展や地域貢献への寄与を目的に協力関係を深化させることにした。ジェトロ側も「地域経済の活性化を通じて震災からの復興に役立ちたい」(石毛博行理事長)と話している。