三陸の漁師、販路共有 若手らの社団法人が始動

2014/8/28付
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三陸の若手漁師らが設立した一般社団法人、フィッシャーマン・ジャパン(宮城県石巻市)が本格始動した。27日に東京都内で記者会見し、参加メンバーが販路を共有したり共同で商品開発に取り組んだりする事業方針を発表した。インターネット販売やファンクラブ会員の募集も同日、スタート。東日本大震災からの復興へ向け、地元漁業の担い手育成も進める。

フィッシャーマン・ジャパンは宮城県内の漁師や水産加工・販売業者のほか、ネット販売を担うヤフーの社員ら30歳前後の13人で発足した。

参加メンバーが持つそれぞれの販路を互いに共有したり、イベント開催、商品開発に共同で取り組んだりすることで、メンバーが所属する関連会社の収益も引き上げる。国内だけでなく海外の販路開拓も急ぐ。社団法人としての2014年度の売り上げは6千万円を見込み、15年度から1億円台にのせる計画だ。

当面はネット販売などのほか、6月から石巻市内で開いている月1回の「朝市」を継続する。10月からはABCクッキングスタジオ(東京・千代田)が展開する全国の料理教室で、三陸産の水産物を使った調理などを紹介。宮城県名取市閖上(ゆりあげ)地区の朝市への参加も検討している。海外展開を視野にマレーシアの市場調査にもこのほど着手した。

東日本大震災後に地元の水産業を離れざるをえなかった若手が多かったことを受け、漁師復帰や新たな担い手の支援にも力を入れる。会見にはメンバーがおそろいのTシャツで登場し、共同代表理事の赤間俊介氏(30)が「三陸の若手集団が、かっこよく稼げる漁師を追求することで、水産業の担い手がどかどか生まれることを祈って立ち上げた」と強調した。

メンバーは復興支援を手掛ける一般社団法人、東の食の会(東京・渋谷)などが開いた研修がきっかけで知り合ったという。同会の高島宏平代表理事(オイシックス社長)は「ライバル意識が強い漁師が組むのは画期的。生産者になりたい若者にもあこがれを与える」とエールを送った。

同日、キリングループは2千万円を助成することを決めた。キリンの栗原邦夫執行役員は「まずは日本代表になってもらい、世界制覇をめざしてほしい」と激励した。

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