2019年3月20日(水)

横浜の統合型リゾート、経済波及効果5000億円超 商議所が試算

2016/11/25 7:00
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横浜商工会議所は24日、横浜市内にカジノを中心とした統合型リゾート(IR)を設置した場合、5595億~6710億円の経済波及効果があるなどとした報告書を公表した。併せて設置実現に向けた要望書を安倍晋三首相らに提出。市内の他の経済団体にも連携を呼びかけており、実現に向けた機運を高めたいとしている。

報告書は同商議所が今年5月に発足させた「IR研究会」がまとめた。京浜急行電鉄の原田一之社長が座長を務め、経済効果や治安への影響などについて調査してきた。

統合型リゾートは山下ふ頭やみなとみらいなど横浜の臨海部に誘致する想定。規模感などからオーストラリアのメルボルンにある施設の来場者数などを参考にしてまとめた。

実現した場合、施設などの建設費は2500億円。カジノの売上高は1400億円で、来場者数は年間2100万人とみる。

経済波及効果は来場者のうち、どのくらいが宿泊するかによって異なるとしている。現在、横浜市を訪れる観光客は9割近くが日帰りで、宿泊客が1割強。いかに宿泊客を増やすかが横浜観光の課題で、同商議所は統合型リゾートによって宿泊需要が増えるとみている。

仮に日帰り客が8割で宿泊客が2割の場合、カジノでの売上高や宿泊料金、食事代などから成る経済効果は5595億円、3314億円の粗利益が生まれると試算。日帰り客が6割で、宿泊客が4割の場合はそれぞれ6710億円、3975億円とした。

このほか、文化や歴史、海を生かした横浜でしかできない体験の提供や、東京など近隣都県と連携し、観光ネットワークをつくるといった方向性や、富裕層を呼び込むためにヘリポートやコンドミニアムなどを整備する方針などを盛り込んだ。

反社会的勢力の介入や、ギャンブル依存症など懸念される負の側面に関しては、海外の取り組みなどを紹介し「官民が対策を打てば大きな問題にならない」としている。

また、横浜での統合型リゾート設置実現に向け、同商議所は21日、安倍首相と菅義偉官房長官宛てに要望書を提出した。上野孝会頭と川本守彦副会頭が菅官房長官に手渡した。横浜の優位性をアピールするとともに、関連する法律の早期成立を要望した。今後、統合型リゾートを推進する議員連盟にも渡す予定だという。

要望書は横浜市内の他の経済団体とも共有。川本副会頭は「今後は他団体と連携して、推進協議会を立ち上げるなどしていきたい」と意欲を示した。上野会頭は「横浜経済界の意志として示せるような形にしたい」と話している。

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