2019年7月23日(火)

AI活用し道路補修効率化 千葉市・東大など共同実験

2017/1/21 7:01
保存
共有
印刷
その他

千葉市は東京大学や県内外の自治体と共同で、人工知能(AI)を活用した道路管理システムの実証実験を始める。自治体の公用車に取り付けたスマートフォン(スマホ)で道路の損傷を自動撮影し、AIが修理の必要性を判断する。目視で実施していた点検をAIに委ね、作業効率を大幅に上げる。2019年度以降に全国の自治体が使えるシステムの構築をめざす。

システムの名称は「マイシティーレポート」で19年3月まで実証実験を行う。まず2月から、千葉市のほか、千葉県市原市、北海道室蘭市、東京都足立区の4自治体で損傷した道路の画像を集める。公用車にスマホを設置し、道路を走りながらマイシティーレポートのアプリで撮影する。

アプリは道路の損傷を見つけると、自動で写真を撮って共有サーバーに画像を送る。この際、アプリが道路の状態を(1)損傷なし(2)損傷はあるが修繕は不要(3)修繕が必要――の3つに分類。各自治体の職員がその妥当性を確認したうえで、AI機能を向上させる「学習用サーバー」にデータを蓄積し、アプリの精度も高める。

目視点検より効率が上がるほか、広範に道路の状況を把握できるようになる。また参加自治体が増加すればするほどAIの精度が高まり、システムの運用費を抑えられる。熊谷俊人・千葉市長は「社会の維持コストを軽減し、浮いた費用をより必要性の高い福祉に充てられる」と意義を強調する。

マイシティーレポートには、市民が街のインフラの不具合を投稿できる機能も備える。このしくみは千葉市が14年度に導入したアプリ「ちばレポ」を参考に開発する。ちばレポは歩道の損傷など街の課題を市民がスマホで撮って市に報告するアプリ。投稿を受けて市が修繕するほか、市民がボランティアで解決する場合もある。

千葉市は19年度以降、ちばレポのデータをマイシティーレポートに一本化し「全自治体共通の市民協働プラットフォーム」(熊谷市長)として、全国に広げる考えだ。熊谷市長は「道路は自分たちの公共財だということを再認識することで、市民自治意識が上がる」と訴える。

今回の実証実験は国立研究開発法人情報通信研究機構(東京都小金井市)のビッグデータ活用などに関する研究事業を、東大生産技術研究所などが受託して行う。千葉市は15年9月、ちばレポのデータ活用を巡る共同研究協定を同研究所と締結。この協定を基に、東大と組んで全国の自治体に実験への参加を呼びかけていた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。