2019年5月25日(土)

「震度6強で倒壊」神奈川県内は58棟 耐震診断結果を公表

2017/3/18 7:00
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神奈川県と県内12市は17日、1981年5月以前の「旧耐震基準」に基づいて建てられた建築物の耐震診断結果を公表した。震度6強以上の地震で「倒壊・崩壊の危険性が高い」のは58棟で、足柄上合同庁舎本館(開成町)や富士屋ホテル(箱根町)、聖マリアンナ医科大学病院本館(川崎市)などが該当した。県などは今後、早期に耐震化に取り組むよう促す。

公表は2013年施行の改正耐震改修促進法に基づく。1981年5月以前に建築された病院やホテルなど不特定多数の人が集まる施設や、避難する上で特に配慮を要する人が利用する小中学校や福祉施設などの建物、一定量以上の危険物を取り扱う工場など、計998棟が対象となった。

大規模な地震(震度6強~震度7程度)の震動や衝撃に対し、危険性が高いとされた58棟は、公共施設5、民間施設が53だった。

公共施設は足柄上合同庁舎本館のほか、横浜市港南区総合庁舎、茅ケ崎市役所本庁舎などが該当した。足柄上合同庁舎本館は2016年10月に建て替えに着手。港南区総合庁舎はすでに建て替え工事が終わり、月内に移転が完了する。茅ケ崎市役所本庁舎も昨年1月に新庁舎への移転が完了し、市が取り壊す予定だ。

民間は富士屋ホテル(箱根町)、箱根ホテル小涌園(同)、箱根湯本ホテル(同)、ローズホテル横浜(横浜市)、横浜市の商業施設、セルテなどのほか、聖マリアンナ医科大学病院本館など、病院施設も多く含まれた。

富士屋ホテルは今月7日、2018年4月から約2年間休業し、耐震改修工事を実施することを発表。箱根ホテル小涌園は2月中旬、18年1月に営業終了することを発表した。聖マリアンナ医科大学病院本館は、19年から建て替え工事に着手する計画だ。

ただ、施設側に耐震診断の実施と結果の報告を義務付けた改正耐震改修促進法は、改修の実施までは定めておらず、努力義務にとどまる。このため、具体的な改修スケジュールを定めていない施設も多い。

県建築安全課は「いずれの建物も当時の法基準に適合している建物であり、すぐに危険ということではない」とした上で、「病院やホテル、店舗など不特定多数の人が利用する建物の安全性を高めることは、社会的な使命でもある」と強調。早急な改修を促していくとしている。

一方、同規模の地震で「危険性がある」と診断されたのは公共施設11、民間27の計38棟。「危険性が低い」は計894棟だった。

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