2017年11月19日(日)

山下ふ頭に最大級の国際展示場を 横浜港運協会 IRは反対

2017/9/15 7:01
保存
共有
印刷
その他

 港湾運送業者や倉庫業者でつくる横浜港運協会(藤木幸夫会長)は14日、山下ふ頭の再開発について「日本最大級の国際展示場などMICE施設を中核にしたハーバーリゾートとする」という構想を発表した。カジノを中心とする統合型リゾート(IR)の同ふ頭への整備には反対の立場を改めて示した。横浜市へのIR誘致の動きに影響を与える可能性もある。

 山下ふ頭は約47ヘクタールの埋め立て地。市有地と国有地に同協会に加盟する民間企業などの荷さばき場や倉庫などが建つ。

 中心市街地に近いため、観光・商業の拠点として再開発を求める声がある。横浜市は2015年にまとめた山下ふ頭開発基本計画で「観光・MICEを中心としたハーバーリゾートの形成」の方針を打ち出した。IR誘致を掲げる横浜商工会議所(上野孝会頭)などは同ふ頭を有力候補地と想定する。

 港運協会の構想は「最低20ヘクタールを展示場やホールなどMICE施設として整備する」。実現すれば東京ビッグサイト(東京・江東、約16ヘクタール)を上回り日本最大級になる。MICE施設の年間売上高は1兆円と想定する。

 港運協会は「19年4月ごろまでにMICE施設を稼働させるのは不可能ではない」と説明。新設ではなく、既存の倉庫の改修などで一時的に対応する案も披露した。

 同協会は17年度中に事業計画をまとめる予定だが、事業主体や資金計画には不明確な部分が多い。藤木会長は「開発は公募でなく民設民営で」と主張。港運協会が中心になった協同組合「港湾人コンソーシアム」を主体とした事業展開を市に求める構えだ。「現在、山下ふ頭で働く者がMICEの仕事に自然な形で移る」(水上裕之常務理事)ことも訴える。

 構想はIR誘致の動きにも波紋を広げそうだ。7月の市長選で3選を果たした林文子市長は今年に入り、IRについて「白紙」と強調してきた。ギャンブル依存症の増加や治安の悪化などを懸念する慎重派の声に配慮したとみられ、推進派は「市長選が終わったので仕切り直しになる」と期待している。

 藤木会長はIRについて、これまでの世論調査の結果に触れ「市民の8割が反対ならもう決まりだ」と明言。誘致推進派をけん制した。

 林市長は同日の記者会見で、港運協会の構想について「山下ふ頭の将来についての一つの考えだろう」と慎重な言い回しに終始した。IR誘致については「実施法案など全体像が見えておらず白紙の状態」と、従来の見解を繰り返した。

今なら有料会員限定記事がすべて読めます!
電子版10日間無料お試しキャンペーンは11月20日まで!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

政府藤木幸夫IR林文子横浜市横浜港運協会



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報