JR北海道、根室線の復旧時期示さず 東鹿越~新得間

2016/10/14 7:00
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8月の台風10号によって複数箇所が被災・寸断したJR根室線の東鹿越―新得間(41.5キロメートル)について、北海道旅客鉄道(JR北海道)は13日、鉄路による復旧時期を決めていないことを明らかにした。同区間が含まれる根室線の富良野―新得間は同社で4番目に利用者が少ない線区。台風被害による運休が存廃の議論に発展する可能性もある。

同日、島田修社長が記者会見で明らかにした。東鹿越―新得間は落合駅周辺の地域の被害が甚大で、同駅ではレールが土砂の下に埋没。トンネルや橋梁も土砂と流木で使えなくなっている。復旧工事に着手できるのは早くても来春以降になる見通し。

島田社長は鉄路での復旧を前提としているのかとの質問に対し「費用が見積もられていないことも含め、どうあるべきかを判断しなければならない」と述べ、鉄路による復旧については明言を避けた。

JR北海道は輸送密度(1キロメートルあたりの1日の平均輸送人員)が500人未満の線区に関して、沿線自治体と今秋にも協議を始めたい考え。台風被害からの復旧を優先させるため、島田社長は具体的な線区の公表は「いましばらく時間が必要」としたものの、富良野―新得間の輸送密度も500人を下回っている。

沿線の南富良野町では「十勝をつなぐ重要路線だと思っている。廃線とは考えてもいない」(企画課)と強調した。

一方、同時に被災し、複数の橋梁などが流失した石勝線・根室線のトマム―芽室間は他の河川で使う予定だった橋脚を転用する。橋桁と河川の通常の水位を十分離すなどの災害対策も施したうえで、年内に復旧を完了させる計画だ。

JR北海道によると、東鹿越―新得間を除く一連の台風被害の復旧費用は約40億円となる見通し。同社は災害時に国と北海道が復旧費用の半分を負担する国の補助金制度の活用をめざすほか、民間の損害保険も申請して費用を圧縮する方針だ。

JR北海道は一連の台風被害で10月も続く列車の運休による減収額を約40億円と見積もっている。同社が13日発表した9月の利用状況によると、石勝線・根室線のトマム―芽室間を通過する特急が走る南千歳―トマム間の乗車人数は前年同月に比べ92%減少した。9月の鉄道収入全体は10%減の56億円で、台風による減収は9億円としている。

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