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千葉・船橋市、下水処理ガスで発電 環境配慮と運営コスト減の両立狙う

千葉県船橋市は下水汚泥処理で発生するガス(消化ガス)による発電事業に乗り出す。民間事業者に西浦下水処理場の敷地を貸し出し、事業者が発電設備を整備、2019年度から20年間、発電事業を運営する。市は土地の賃貸料と事業者への消化ガス売却益を処理場の維持・管理費に充て、汚泥処理による環境負荷の軽減と処理場運営コスト削減の両立を図る。

このほど公募型プロポーザル方式で水処理を手掛ける西原環境(東京・港)を事業者に選定した。同社が設立する特別目的会社(SPC)「船橋バイオマスエナジー」が4月から設備の建設に着手する。船橋市は同社に西浦下水処理場の発電設備用地を貸し出し、設備の整備・運営は同社が一貫して担う。

消化ガスは下水汚泥を発酵処理する過程で発生するガスで、バイオマス発電の燃料となるメタンガスを含む。西浦下水処理場で発生する消化ガスは60%がメタンガスで、船橋市はこれまで汚泥の発酵を促すための熱源として利用し、使い切れない分は燃焼して大気に放出していた。

発電設備の完成後は西原環境のSPCが船橋市から消化ガスを買い取って発電燃料として活用する。これにより年間約2050トンの二酸化炭素(CO2)を削減できる効果がある。

発電量は年間432万キロワット時を見込み、一般家庭約970世帯の消費電力に相当する。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を利用し、19年度から20年間売電する。売電先は未定。市は借地料と消化ガスの売却費を合わせて、年間4270万円の収入を見込んでいる。

民設民営のため、市にとっては初期費用を抑えられるメリットがある。消化ガスの売却で得た収入は処理場の維持・管理費に充てる。市はCO2の削減で環境への負荷を減らせるとして、21年度からは市内にもう一つある高瀬下水処理場でも消化ガス発電を導入する方針だ。

下水処理場などで発生する消化ガスを利用する発電事業は12年にFIT制度が始まったのを受け、全国の自治体に広がっている。千葉県内では千葉市が16年3月から消化ガス発電を始めており、船橋市の参入で県内自治体でも導入機運が高まりそうだ。

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