2017年11月22日(水)

都内復興支援団体 被災3県に専門人材仲介

2017/9/14 7:01
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 復興支援の一般社団法人RCF(東京・港)と人材サービスのビズリーチ(同・渋谷)は、東日本大震災で被災した東北3県の水産・観光業の専門人材確保を支援する。新事業の展開や販路拡大を目指す10社・団体を選び、首都圏などから経営やマーケティングに詳しい人材を募って結び付ける。企業と人材双方の新たな挑戦を手助けし、被災地の産業復興につなげる。

 震災後の人口減少などで被災地企業の人材確保が難しくなっているのを背景に、復興庁が2017年度始めた「企業間専門人材派遣支援モデル事業」の一環。実際に採用した事業者を通じ、引っ越しや研修など準備費用として1人当たり最大200万円を支給する。

 RCFなどは岩手と宮城、福島の3県で正社員を軸に人材を採用したい企業・団体に、それぞれの抱える課題や今後の事業方針について聞き、必要な人物像や待遇・条件をともに検討。8月下旬にはビズリーチのサイト「スタンバイ」に専用ページを設けた。

 具体的には水産加工の阿部長商店(宮城県気仙沼市)が事業企画や品質管理など、教育・研修旅行の誘致を手掛ける一般社団法人マルゴト陸前高田(岩手県陸前高田市)は観光プロデューサー候補の採用を目指す。他にも「泳ぐホタテ」と称して新鮮なホタテを販売するヤマキイチ商店(岩手県釜石市)などが参加し、海外営業や広報PR、データ分析、商品開発など多様な人材を募る。

 サイトを通じて申し込んできた就職希望者にはRCF側と募集企業・団体が情報を共有しつつ対応する。11月には就職希望者を集め企業側から直接話を聞けるイベントも開く予定。企業・団体には情報の発信方法も助言する。各企業・団体とも少人数の募集で、今年度中に全体で10件程度の採用につなげたい考えだ。

 地方の中小企業では人材採用のノウハウが乏しいところも多い。一連の支援を通じ、参加した企業・団体が今後も継続して人材を募れるような採用ルートづくりにも役立ててもらう。

 東北地方は三陸沖など豊かな漁場を抱え、水産業は基幹産業の一つ。ただ、被災後設備は復旧しても、販路は細ったままというケースが目立つ。観光でも美しい自然景観や温泉、歴史資産などが生かしきれていないとの指摘が多い。訪日客の受け入れ環境改善もなお課題だ。

 RCFの担当者は「これからの東北の復興のカギを握るのが水産業と観光業の活性化だ。東北の企業と専門人材を結び付け、地場産業の復興に貢献したい」と話す。

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