2019年6月19日(水)

団地再生へ共同事業体 横浜市・URなど、建て替え・改修促進

2016/12/10 7:00
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横浜市は古い団地の建て替えや改修を進めるため、都市再生機構(UR)や住宅金融支援機構など6者からなる共同事業体をつくる。空室情報を共有して仮住まいを確保することで建て替えを推進するほか、住民が改修費用を借りやすくするために金融商品を開発する。これまで個別に進めてきた取り組みを一本化することで、効率的な団地再生につなげる。

共同で事業を推進する主体として「よこはま団地再生コンソーシアム」を16日に組成する。メンバーは横浜市のほか神奈川県、県と市の住宅供給公社、住宅金融支援機構、URの6者。従来は市とUR、県とURなど2者間での連携にとどまっていた。横浜市によると団地再生に向けた共同事業体は全国で初めて。

市内にある共同住宅のうち、築45年以上のものは公営・民営合わせて現在約4万5000戸。高度成長期などに建てられた住宅が多いことから、横浜市の試算では毎年約1万戸ずつ増えていき、30年後には約50万戸と10倍以上になる見込みだ。共同事業体は6者横断的な作業グループをつくり、団地やマンションの建て替えや改修などに向けた具体的な方向性を検討する。

建て替えや改修を円滑に進めるため、住宅金融支援機構が積極的に融資する枠組みをつくる。高齢者向けには家を担保にお金を借りる「リバースモーゲージ」の仕組みを使い、建て替え費用を融通できるようにする。

建て替えの場合は数百人単位の仮住まいが必要になるため、県や市のほかURなどが窓口となり、公営住宅の空室情報を共同住宅の管理組合と共有するなどして、速やかな移住を支援する。

築年数が古くても改修すれば住めると判断した場合は、長寿命化で対応する。住民が負担する改修費用の返済負担を減らすため、住宅金融支援機構は10年や20年など返済期間の長い融資を提供する。より低利の融資など新たな金融商品の開発も検討する。

今回の目的は従来ばらばらに動いてきた各機関の施策をまとめ、団地再生のスピードを上げることにある。これまでは医療機関など生活に欠かせない施設の近くに共同住宅を建てるなどの点で、各機関の連携が欠けていた。このため共同住宅が各地に散らばっていた。今後は医療機関などの共同利用を前提とすることで、エリアごとの住宅の建て替えや改修のより効率的な展開を目指す。

共同事業体の期間は2020年3月末までの約3年を第1弾とする。民間企業や金融機関などとの連携も模索し、全国に先駆けたモデル事業としてノウハウを蓄積していきたい考えだ。

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