2017年11月24日(金)

広尾病院、現地で建て替え 都が方針転換

2017/9/9 7:01
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 都政で懸案の一つとなっていた東京都立広尾病院(渋谷区)の移転問題が8日、決着した。小池百合子知事は同日の記者会見で、旧こどもの城跡地(同)への移転計画を取りやめ、現地で建て替えると発表した。新病院の機能などを話し合う有識者委員会が7月、「現地再整備が望ましい」と意見したのを受けて方針転換した。11月以降に開設時期を含めた新病院の基本計画を策定し、具体的な設計に入る。

 「広尾病院もいったん立ち止まって見直した結果、こういう考えを出させていただいた」。小池知事は有識者委や都医師会など関係者らの意見を踏まえ再検討した結果、「現地建て替えが適切と判断した」と語った。「地域にとっても都民にとっても有効な安全な拠点になることを期待する」とも述べた。

 新病棟には首都直下型地震の発生に備え、免震構造を採用。病床利用率が7割弱の現状を踏まえ、現在478ある病床数を400程度に減らしつつ、敷地内の看護学校を病棟に転用できるよう一体的に整備することで、災害時にはベッド数を2倍の約800床に増やせるようにする。工事中の診療への影響を最低限に抑え、現在地での診療を続ける。

 有識者委は7月にとりまとめた意見で「広尾病院が現地で長年培ってきた地の利を最大限に生かすことが肝要」と指摘。地域とのつながりを強化するため、地域の医療機関からの受け皿となる30床程度の「地域貢献病床」も設ける。

 新病院の開設時期は当初2023年度メドとしていたが、再検討する。現在地での建て替えは更地での建設よりも時間がかかるため、開設時期はずれ込む可能性が高い。

 広尾病院の現在の建物は1980年に竣工。97年には大規模災害発生時の拠点となる「基幹災害拠点病院」の指定を受けた。ただ災害時は平時の約2倍の受け入れ能力が求められるにもかかわらず、病床転用の余力は約120床にとどまり、老朽化とともに機能面も課題となっていた。

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