ひたちなか海浜鉄道、湊線の延伸24年度運行へ
茨城県ひたちなか市はひたちなか海浜鉄道(同)の湊線延伸計画について、具体的なスケジュール案を明らかにした。運行開始時期は2024年度を目指す。市は17年度中に基本計画を策定し、18年度には国に鉄道事業法による事業認可を申請する。合わせて基礎調査費用などを12月補正予算に計上した。
湊線はJR勝田駅から阿字ケ浦駅までを結ぶ総延長14.3キロメートルの路線で、三セク鉄道のひたちなか海浜鉄道が運行する。延伸するのは阿字ケ浦駅から国営ひたち海浜公園の西口付近を結ぶ約3.1キロメートルで、新たに3駅を設置する。事業費は約65億円を見込む。
市は延伸計画について来年度中にも収支計画や運行計画、事業のスケジュールなどを盛り込んだ「湊線延伸基本計画」を策定する。需要を探るため17年1月以降、ひたち海浜公園の来園者や沿線住民ら約3000人を対象としたアンケートも実施する。
基本計画に基づいて、18年度に国土交通省に事業認可を申請する。安全性や収支の健全性などの審査を経て、認可されれば、19年から地権者への交渉などを進める。最終的な運行開始は24年度とする。
延伸先にあるひたち海浜公園は年間200万人以上が来園する人気観光施設だ。自動車で訪れる人が多く、観光シーズンには深刻な渋滞が発生することから湊線の延伸を求める声が多かった。
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