2019年9月21日(土)

めぶきFG発足 社長「統合メリット地域に」

2016/10/1 21:09
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常陽銀行(茨城県)と足利銀行(栃木県)を傘下に持つめぶきフィナンシャルグループ(FG)が1日、発足した。足利銀行の持ち株会社だった足利ホールディングス(HD)が常陽銀行と株式交換して子会社化し、社名をめぶきFGに変更した。同社の寺門一義社長と松下正直副社長は両行が本店を置く水戸市、宇都宮市の2カ所で同じ内容の記者会見を開き、地元を重視する姿勢を強調した。主なやりとりは次の通り。

記者会見するめぶきフィナンシャルグループ(FG)の寺門一義社長(右)と松下正直副社長(1日午後、宇都宮市)

記者会見するめぶきフィナンシャルグループ(FG)の寺門一義社長(右)と松下正直副社長(1日午後、宇都宮市)

 ――規模拡大による最大の利点は。

寺門社長「今回の経営統合で、両行をメーンの取引先とする企業3万社のネットワークが実現する。このメリットを最も享受できるのは地域のお客様だ。地域創生で主導的な役割を果たしていきたい。茨城、栃木の経済交流を活発化させることも大事だが、両県と首都圏との経済交流をどう拡大させていくかも考えたい」

 ――茨城と栃木は産業構造が異なる。新産業の創出などをどう進めていくのか。

松下副社長「茨城や栃木に進出する大企業と地域の企業との間に、どれだけ取引があるかというと十分ではない。今後はこうした両者の取引を結びつけることで産業の創出を図っていきたい。来年2月にはつくば市で、ものづくり企業を招き商談会を開く。統合で、一段と深掘りしたビジネスマッチングができるようになる」

 ――統合の相乗効果を引き出すために、真っ先に取り組みたいことは。

寺門社長「常陽銀の子会社の常陽リース(水戸市)、常陽証券(同)がそれぞれ足利銀と金融商品の仲介などの業務で提携する。栃木県は地域によって常陽証券や常陽リースの営業力を発揮できるのではないかと考えている。早期に成果を出していきたい」

 ――県境などでは両行の店舗が重複する地域もある。今後、どう効率化していくのか。

寺門社長「茨城県古河市、筑西市、宇都宮市などの地域で店舗が重複しており、両行と取引している企業は約2000社ある。顧客に迷惑をかけない形で、できるだけ効率の良いネットワークを構築して行ければと考えている。重複している部分についてはいずれきちんとした答えを出していきたい」

 ――2018年度の純利益の目標は466億円と、15年度実績(両行の合計で535億円)を下回る。統合で50億円のシナジー効果があると見込みながらも、純利益が減る理由は。

松下副社長「18年度が底になるような目標になっているのは、17年度まで日銀のマイナス金利政策の影響が続くと想定しているからだ。貸出金の平均利回りは15年度が1.204%だが、18年度は1.061%と下がるとみている。その差額分だけ純利益も落ち込むとみている」

寺門社長「(銀行単体の収益を示す)コア業務純益は15年度の720億円から18年度に731億円と増加を見込んでいる。マイナス金利政策のもとで非常に苦しい営業環境にあるが、シナジー効果をしっかりと確保していくなかで本業の収益を伸ばしていく。純利益が減ってしまうのは、債券や株の売却益が少なくなるとの前提にたっているからだ。純利益よりは本業の稼ぐ力を見てほしい」

 ――めぶきFGで他の地銀とのさらなる統合などの考えは。

寺門社長「今回の第1次中期経営計画の最終年度となる18年度までは、新グループを軌道に乗せ成功へと導く期間と位置づけている。できるだけシナジー効果を前倒しで確実なものにしていきたいという思いでいっぱいだ。そのことを最優先事項として考えているので、それ以外の優先順位は若干後ろ倒しになる」

松下副社長「補足すると、開かれたFGということに変わりはない」

(武田敏英、柴田聖也)

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