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東芝、土壇場で混乱増幅 内部通報が相次ぐ

(更新)

東芝が2度目の決算発表延期という異例の事態に追い込まれた。これまで明らかになっている分に加えて、不適切会計を告発する従業員の内部通報や監査法人の指摘が相次いでいる。土壇場で決算作業の混乱を増幅させた会計不祥事は、想像以上に広がりがあり根深い問題であることが改めて浮き彫りになった。

記者会見を終え、厳しい表情で会場を後にする東芝の室町社長(31日、東京都港区)

「前代未聞の重大な事態を発生させたことを極めて深刻に受け止めている」――。東芝が2015年3月期決算と過去の決算訂正の見込みを公表したのは2週間前。その後の最終的な決算集計の過程で、またしても不適切な会計処理や疑わしい案件が見つかった。

調査が必要な約10件の中には、内部通報で発覚したものもある。第三者委員会の調査が始まった5月以降、東芝では内部通報が増えたという。

室町正志社長は「内部通報が企業風土の改善につながるという意識が社員に出てきた。これに向き合うことが株主の信頼を取り戻すために大切だと思っている」と話した。前向きな話に聞こえるが、それほど不適切会計が社内にまん延していたことの表れといえる。

東芝は4月に社内の特別調査委員会を立ち上げ、5月からは弁護士と会計士でつくる第三者委が調査に乗りだした。並行して子会社584社を含む自主チェックも実施しており、「三重の調査」でもウミを出し切れなかったことになる。室町社長は「調査に漏れがあったことについては謝罪したい」とも述べた。専門家らによる調査の信頼性を問う声も出そうだ。

2011年の粉飾決算で当時の経営者が逮捕されたオリンパスでも決算発表の遅れは約1カ月だった。当初予定から4カ月遅れとなる東芝の異例ぶりが際立つ。

現在、新日本監査法人や外部のコンサルタント会社などもあわせて250人体制で決算作業に当たっている。延長が認められた期限は1週間。混乱の収束に手間取り、作業がさらに遅れれば株式市場の不信は深まる。

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