2019年7月23日(火)

社名も「SUBARU」、ブランドで生きる 都内で式典

2017/3/31 16:57
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富士重工業は31日、4月1日付で社名を「SUBARU(スバル)」と改めるのを前に都内の本社で記念式典を開いた。吉永泰之社長は社名変更の狙いを「価値を提供するブランドとして生きる決意表明だ」と述べた。自動運転や電動化といった技術革新で自動車の競争環境は激変している。スバルにしかない価値を提供することで、価格や市場動向に左右されない強いブランドを目指す。

社名変更記念式典で「SUBARU」への看板を掲げる富士重工業の吉永泰之社長(31日、東京都渋谷区)

「自動車産業は大きな変革期にある。課題は多いが全員で全部乗り越える」。吉永社長は出席した約600人の社員を前にこう語りかけた。知名度の高いスバルの名の下で航空事業なども含めグループが1つとなり、ブランドを一段と磨く考えを強調した。「スバル」は富士重が6つの会社が統合して誕生したため、肉眼で星が6つ見えるプレアデス星団の和名を自動車ブランドに採用したことに由来する。

富士重はこれまでもブランド力の向上に努めてきた。2010年ころからスバル車の価値を「安心と愉(たの)しさ」、米国で「LOVE」と定義し、そこに開発方針や販売戦略を集中させたことで顧客層の拡大に成功。運転支援システム「アイサイト」のヒットはその典型だ。17年の世界販売台数計画は16年比8%増の109万台と10年で8割拡大。17年3月期の営業利益率見通し12.4%は業界トップを走る。

ブランド価値も年々向上し、米コンサルティング会社インターブランドによる調査で今年初めて日本発ブランドのベスト10に入った。金額にして35億6600万ドル(約4000億円)と、9位のトヨタ自動車「レクサス」に1億2400万ドル差で肉薄する。

だが吉永社長は反対に危機感を強めている。電動車両や自動運転といった新しい技術が、IT(情報技術)企業なども巻き込んで自動車産業の形を変えようとしているからだ。吉永社長は「これからは開発費用がかさみ、業界全体の利益率は下がる。規模の戦いはできない当社は価格以外のものを提供しなければ生き残れない」と話す。社名変更は「ブランドを磨くためにできることは全部やる」という決断だ。

吉永社長は記念式典の挨拶を「スバルをさらに輝かせる決意だ」と結んだ。前身の中島飛行機の創業から数えると100年を節目に生まれ変わるスバル。輝きを増すことができるか。

(企業報道部 秦野貫)

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