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第一三共、社長交代 会社変革を2頭体制で

第一三共は31日、真鍋淳副社長(62)が4月1日付で社長兼最高執行責任者(COO)に就任する人事を発表した。中山譲治社長兼最高経営責任者(CEO、66)は会長兼CEOに就き、引き続き陣頭指揮を執る形だ。主力薬の特許切れで足元の収益が厳しくなる中、循環器向け医薬品などが中心だった従来の収益構造から、新たにがん分野に強い企業を目指す中期経営計画を昨春に策定。2頭体制で会社の変革を急ぐ。

同社は31日午後6時から、中山氏と真鍋氏が出席して都内で社長交代の記者会見を開く。

中山氏は、2005年に三共と第一製薬が経営統合して誕生した第一三共の2代目社長。サントリー出身だが、第一製薬がサントリーの医薬部門を買収したのに伴い第一製薬に移った。一方、真鍋氏は三共出身。初代社長の庄田隆相談役(68)から、三共、第一、三共とたすき掛け人事が続くことになる。

大手製薬が統合した第一三共だが、これまでに大きな相乗効果が出たとは言いがたい。統合直後の05年度の業績は売上高が9259億円、営業利益が1547億円。16年度見通しは売上高が9500億円、営業利益が1100億円にとどまる。売上高はわずかに伸ばしたが、利益面では後退している。

08年にインドの後発薬、ランバクシー・ラボラトリーズを約5000億円で買収して後発薬に参入。新薬と後発薬の両輪で稼ぐ「ハイブリッド経営」を掲げたが、インドの品質管理問題などが発覚。買収後の株価急落による評価損や、インド工場の品質問題に伴う米政府への和解金支払いなど、計上した損失額は計約4500億円に上り、経営の足を引っ張った。15年にランバクシーの株式を売却し、同社の経営から完全に手を引いた。

ようやくランバクシー買収失敗の呪縛から解き放たれ、16年3月には新しい中計を発表した。がん事業を将来の収益の柱に育てる方針を明確に打ち出したが、今までほとんどがんを手がけていない第一三共にとっては大きな挑戦だ。

M&A(合併・買収)を駆使したパイプライン(開発候補品)の拡充はもちろん、組織のあり方から研究開発の進め方まで大きな変革を求められる。空席だった会長職を復活させ、新たにCOOを置くことで会社の変革を目指す。(早川麗)

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