ライブ会場へのバス 隣に出演者が! KDDI、VR配信
KDDIと高速バス事業などを展開するWILLER(大阪府)は31日、高速バスの移動中に、車内でVR(仮想現実)コンテンツを配信するサービス「ライブバスVR」を開始すると発表した。ライブ・イベント会場へ移動するバス車内で、あたかもアーティストが隣に座っているかのようなVRコンテンツを配信する。両社は共同で様々なVRビジネスを拡大する考えだ。

ライブバスVRは、WILLERが運行するライブ・イベント会場行きの直行バスの車内で、KDDIが作成したVRコンテンツを乗客に提供するサービスになる。
バスの乗車時に専用VR機器を乗客に渡す。この専用VR機器に乗客のスマートフォン(スマホ)を装着することで、VRコンテンツをバス車内で体験できる。利用料金は無料。ただしスマホで発生する通信料金を乗客が負担する必要がある。
WILLERは2010年からライブ・イベント会場へと直行する「ライブバス」事業を開始。これまでに約1万人のライブ・イベント参加者の移動をサポートしてきたという。

このようなライブ・イベントに直行するバスは「VRの体験場所として最適」とKDDIビジネスIoT企画部の原田圭悟部長は語る。ゆっくり座って体験できる場所であるほか、同じ趣向を持つファンが集まっているため、周囲を気にせずVRコンテンツを体験できるからだ。
VRコンテンツの第1弾として、5人組のダンスロックバンド「DISH//」が登場するコンテンツを作成した。乗客はメンバーがバス車内の隣の席に座り、すぐそばで雑談しているようなVRコンテンツを体験できる。DISH//が2018年1月1日に日本武道館で実施するイベント向けの直行バス車内で、このVRコンテンツを配信する。
KDDIとWILLERは、このようなイベントに関連したVRコンテンツを18年に20本ほど作成し、イベント直行バスの車内で配信したいという。