2019年4月18日(木)

クレジットカード利用、15年度8%増 コンビニ利用など広がる

2016/5/31 13:52
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クレジットカードの利用が伸びている。業界団体の日本クレジット協会(JCA)が31日に発表した2015年度の国内発行のクレジットカード利用額(信用供与額、大手29社のショッピングとキャッシングの合計)は45兆956億円となり、14年度と比べて8%増えた。伸びは前の年度の7%を上回り、官民で推す決済のキャッシュレス化が順調に進んでいる。コンビニエンスストアでの少額利用や家賃の支払いなど、決済額の幅が広がっていることが背景にある。

クレジットカード

JCAは利用増の背景を「カード会社と小売り各社の取り組みが奏功した」と分析する。カード各社は利用に応じてポイントを増額するキャンペーンを実施し、高額利用の増加につながった。消費者のカード利用意識が高まる中で、主に少額決済が多いコンビニなどでもカード決済への対応が進んでいる。

■インバウンドも後押し

最近では家賃などの固定費をカードで支払うケースも増えている。JCAは「一部の不動産業者が消費者のニーズを敏感に察知し、カード対応を進めている」と説明する。先行している電力・ガス・水道などの公共料金払いに続く、新たな成長分野としてカード業界も注目している。

国内発行カードの利用の伸びは、訪日客の増加とも無縁ではない。中国の「爆買い」を中心とした巨大なインバウンド(訪日外国人)需要を取り込もうと、今までカード利用に対応していなかった小規模の小売店でも決済端末の導入が進んできた。これによって国内の利用者にとってもカードの使い勝手は向上した。三井住友カードでは「海外発行カードも含めれば、15年度の利用額は13%成長になった」という。

政府は東京オリンピック・パラリンピックが開かれ、訪日客の増加に伴う消費拡大が期待される20年を見据え、14年にまとめた成長戦略である「日本再興戦略改訂2014」に「キャッシュレス決済の普及による決済の利便性・効率性向上を図る」との文言を盛り込んだ。今のところキャッシュレス化への取り組みは順調に進んでいるようだ。

■IC化など課題なお

安倍晋三政権が消費増税を再び先送りする見通しだが、目先は消費減退という逆風が吹く。インバウンド需要についても中国の関税規制強化などから爆買いに陰りが見え始めたとの指摘もある。

国内では決済網のセキュリティー強化の課題もある。JCAは磁気式よりも情報を読み取りにくいICチップを埋め込んだクレジットカードを推奨。カードのIC化率を16年12月までに80%、20年3月末までには100%にする目標を掲げるが、15年12月末時点では68%にとどまっている。カードを読み取る決済端末のIC対応にも遅れがみられ、安全性の高いカード決済網の構築も、今後の利用促進の重要なカギとなる。

(湯田昌之)

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