/

ノバルティスの新型がん免疫薬、米で承認

(更新)

スイス製薬大手のノバルティスは30日、開発していた新型のがん免疫薬が世界で初めて米国で承認されたと発表した。効果が高くがん治療の新たな手段として世界的に注目を集めている薬。7月に米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会で審査を通過し承認の期待が高まっていた。

承認された新薬の名前は「キムリア」で、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T、カーティー)と呼ばれる新しいカテゴリーの薬。ヒトの免疫細胞の一種であるT細胞に遺伝子操作を加え、効果を高めた。がん細胞に結合すると攻撃してがんを治す。

今回の承認は小児・若年者の急性リンパ性白血病が対象。臨床試験では他の治療法が効かず骨髄移植ができない患者群に対し、83%の確率で効果を示した。FDAは画期的な治療薬としてスピード審査を実施していた。日本でも開発が進んでいる。

薬価は治療1回あたり47万5000ドル(約5200万円)と設定された。遺伝子操作などのコストがかかるため。

CAR-Tの開発には多数の企業が参入している。28日に米ギリアド・サイエンシズがおよそ119億ドル(1兆3000億円)で買収すると発表した米カイト・ファーマも米国で承認申請を行っている。第一三共はカイトと提携し、2019年までに日本で承認を得る計画で開発を進めている。

東京大学医科学研究所・小澤敬也教授は「期待されていたCAR-Tが米国で承認されたことは非常に喜ばしい。ただ、約5000万円の薬価はがんの治療費として非常に高額だ。今後の医療経済に与える影響が深刻になるのではないか。このような新しい治療法の医療費のあり方について、真剣な議論が必要になるだろう」と話している。

すべての記事が読み放題
まずは無料体験(初回1カ月)

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン