2018年8月17日(金)

JAMのベア、トヨタを超す1397円 離職防止へ

2017/3/30 18:24
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 金属・機械関連の中小メーカー労働組合が多く加盟するものづくり産業労働組合(JAM)は30日、2017年春季労使交渉の中間集計をまとめた。従業員数が300人未満の企業のベースアップ(ベア)の平均回答額が1397円だった。トヨタ自動車などの1300円を上回る。ただ賃上げは人手不足を背景に社員の離職を防ぐという意味合いが大きい。

 「人手不足で中堅企業が引き受けられなくなった仕事が中小企業に下りてきている。いまいる人材を手放さないために、賃上げせざるを得ない状況だ」。JAMの宮本礼一会長は同日の記者会見でこう説明した。

 今春の交渉では中小企業労組の健闘が目立った。300人以上の中堅企業のベアの平均回答額は1088円で、300人未満の中小企業が全体平均(1285円)を押し上げた。

 宮本会長は「企業倒産で引き受けてがなくなった仕事も回っているので、中小企業の仕事量は多い」と指摘する。しかし「利益率は改善されていないので業績への影響は小さい」といい、中小は仕事量を維持するため、やむなく賃上げをしているという状況だ。

 JAMは昨年から大手追随ではなく、独自の要求を掲げる方針に転換した。ベアの金額がトヨタなど大手を上回ったとはいえ、そもそも大手と中小は月例賃金で「5万円程度の格差がある」(JAM)といい、今回の賃上げで格差が劇的に縮まるわけではない。宮本会長は「今後も一時金を我慢してでも月例賃金を改善する取り組みを強化していく」と強調する。

 JAMには中小メーカーなどの労組約2000団体、35万人が加盟する。1563労組が交渉し、29日時点での回答率は39%だった。

(企業報道部 鈴木健二朗)

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