サッカー観戦、VRで進化 NTTグループとJリーグが協力
NTTドコモとJリーグは30日、相互協力を推進する「トップパートナー契約」を締結したと発表した。VR(仮想現実)を使って試合を観戦できるようにしたり、選手の情報をリアルタイムで配信したりする。契約期間は2017年7月から19年12月まで。最先端の技術をサッカーの分野で導入し、観客や視聴者の利便性を高める。
都内で開いた記者会見で、ドコモの吉沢和弘社長は「Jリーグの選手の息づかいや脈拍を感じられるようになる」と話した。Jリーグの村井満チェアマンは「(顧客との接点を作るには)NTTグループのノウハウが不可欠」と話した。ドコモは今後、次世代通信規格の第5世代(5G)通信を使った中継の配信なども計画する。
JリーグはNTTグループとオフィシャルテクノロジーパートナー契約も締結。Wi-Fi(無線LAN)など通信サービスを活用した「スマートスタジアム」での連携を深める。
スポーツのIT化は米国などと比べ、国内は出遅れているといわれる。NTTの新ビジネス推進室の戸松正剛担当部長は「スポーツは先端の技術を導入する際にユーザーへの訴求力が高い」という。ドコモをはじめとしたNTTグループの「総力戦」で、スポーツのIT化を一段と進める考え。
(大西綾)