田辺三菱製薬が希望退職募集 45歳以上対象に
田辺三菱製薬は30日、国内で数百人程度の希望退職を募ると発表した。対象は45歳以上の社員3500人。国内の医薬品市場は安価な後発薬の普及などで事業環境は厳しさを増している。固定費を削減して、成長が期待できる米国など海外に投資を振り向ける体制を整える。同社が希望退職を募集するのは2008年以来、7年ぶりとなる。
今回の希望退職では募集人数は定めず、原則として希望する全員を認める。対象人員の1割前後にあたる300~400人程度が応募するとみられる。募集期間は12月1~25日まで。割増退職金など60億円前後を16年3月期に特別損失として計上する。
同社は海外の製薬大手に製造販売権を提供した新薬のロイヤルティー収入が好調で、16年3月通期の連結純利益は前期比16%増の460億円と過去最高を更新する見通し。ただ、連結売上高は1%増の4180億円と伸び悩む見込み。国内では医薬品販売が苦戦しており、収益力の向上が課題になっている。
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