アステラス製薬、業績堅調でも早期退職募集 子会社解散で

2016/11/30 15:43
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アステラス製薬は30日、施設管理業務などを担当する子会社アステラスビジネスサービスを2017年9月末に解散し、同社の社員を対象に早期退職者を募ると発表した。アステラス製薬の2016年4~9月期決算は営業利益が前年同期比18.4%増と好調だが、それでも事実上の「リストラ」を進める背景には割安な後発薬の普及がある。

業績堅調でも収益力向上に向けた手を緩めない(アステラスの研究所)

業績堅調でも収益力向上に向けた手を緩めない(アステラスの研究所)

アステラスビジネスサービスは16年4月1日時点で約200人の従業員を抱えている。解散に伴い、製造設備や研究所の設備管理の業務は、鹿島傘下の鹿島建物総合管理(東京・新宿)に外部委託する。

従業員は鹿島建物総合管理への再就職や、国内のアステラスグループへの転籍を予定。一部は早期退職も募る。アステラス製薬が早期退職者を募集するのは2014年以来、2年ぶり。

アステラス製薬の足元の業績は決して悪くない。2016年4~9月期の連結決算は売上高が前年同期比5.2%減となったものの、営業利益、純利益ともに2ケタの伸びをみせる。そんな中でも人員削減を進めるのは、将来の市場の縮小を見据えてのことだ。

政府は2018~2020年度までに後発薬のシェアを80%まで高める方針を打ち出している。膨らむ医療費負担を抑えることにつながるが、新薬メーカーにとっては特許が切れた新薬の販売を減らす要因になる。

アステラス製薬は2007年と2014年にも早期退職者を募集。それぞれ約430人が応募した。少子高齢化で国内市場の拡大が見込めない中、早いうちから業務部門を見直して効率的な組織を作り「自社資源はより成長性の高い分野に振り分けていく」(アステラス製薬)考えだ。

製薬業界では抗精神病薬「ラツーダ」の好調で増収増益を見込む大日本住友製薬が8月に早期退職の募集を発表。田辺三菱製薬も過去最高益を計上した16年3月期の期中に募集した。業績が好調なうちにスリム化して収益基盤を固める動きが広がっている。

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