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NTT東、遠隔操作でロボットに「頭脳」提供

介護需要狙う

NTT東日本は30日、ロボットをインターネットにつなげて対話や遠隔操作ができるクラウド型サービス「ロボコネクト」を発表した。多種多様なロボットにネット経由で「頭脳」の機能を提供し、アプリを使って対話やゲーム、クイズが楽しめる。第1弾としてヴイストン(大阪市)が開発した卓上型の「Sota(ソータ)」に対応、高齢者向けにレクリエーション関連アプリを用意した。介護施設などの需要を狙う。高齢者向け用途ではソフトバンクグループの「ペッパー」が先行するがライバルとなるか。

卓上ロボ「ソータ」やテレビをつなげて漢字の読み方クイズなどが楽しめる

「漢字クイズ、四字熟語だよ。この漢字はなんと読むでしょうか」

ロボットのソータの掛け声に合わせてテレビ画面に四字熟語が表示される。少しすると「正解はれんちこうみょうだよ」の声とともに正解が表示され、四字熟語の意味を解説してもらえる。NTT東日本のクラウドサービスとソータ、高齢者向けクイズアプリ、テレビを組み合わせた活用イメージだ。

NTT東日本のクラウドサービスは音声認識や自然対話、音声合成などの技術を活用して対話やカメラ撮影、利用者やアプリの管理といった基本機能をネット経由で提供する。対話などの機能を持たないロボットでもネットにつなげれば人間と手軽に対話ができるようになる。

活用先、介護分野を最有力視

サービスの活用先としてNTT東日本が最も有力視するのが介護分野だ。ゲームや体操などのレクリエーションは高齢者の脳の働きを活性化して認知症の進行を防ぐ効果があるとされる。だが介護施設の職員が人手で進行するには「企画や準備・運営の負担が大きい」(NTT東日本の菅光介ビジネス開発本部担当課長)という。高齢者にとっても受け身の姿勢で話を聞くだけだと「集中力を持続させることが難しい」という課題もある。

ソータをテレビにつないで画面で映像を見せながら、あらかじめ用意したクイズやゲームなどのアプリを通じて対話を促すやり方を一部の介護施設で試行導入したところ、約9割の職員が「負担が減った」と感じ、9割以上の高齢者が積極的にレクリエーションを楽しめたという。

介護向けアプリを搭載したロボットとしてはソフトバンクグループのペッパーが先行する。ペッパーと比べた優位点について、NTT東日本の菅氏は「ソータは身長28センチメートルで体重800グラムと小さくて取り扱いやすい」と話す。身長121センチで体重29キログラムのペッパーよりも小型で、置き場所が限られる小規模な施設でも導入しやすいという。

低料金を打ち出す

卓上ロボ「ソータ」を通じて離れたところにいる人との対話などが楽しめる

もう一つの特長が料金の安さだ。「ネット接続料を含め月1万円以下に収まる」と菅氏は強調する。NTT東日本のクラウドの利用料金は月3000円(税別)で、キューアンドエー(東京・渋谷)が開発した介護アプリの利用料が年1万4400円(税別)。合計しても月4200円(税別)だ。光回線などのインターネット接続料が別途かかるが、それでも「総額で月1万円以下に収まる」(菅氏)という。ソフトバンクの法人向けペッパーは貸出料金が月5万5000円(税別)だ。NTT東日本のサービスを利用する場合はソータ本体(税別10万円)の購入費などの初期費用が別途かかるが、月々の負担は減らせそうだ。

初年度は介護施設を中心にソータ250体、中長期的には介護施設1万カ所へのクラウド導入をめざす。対応するロボットを順次増やすほか、アプリも会社の受付用や観光向けなど広げていく。

(大和田尚孝)

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