2018年12月15日(土)

米系医療機器メドトロニック、川崎のアジア拠点施設公開

2017/8/29 16:47
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米系医療機器大手の日本メドトロニック(東京・港)などは29日、9月1日に運営を始める川崎市の医療従事者向けの研修施設を報道陣に公開した。年間2000~3000人の受け入れができ、手術トレーニングや教育プログラムを提供する。医療機器大手や研究所が集まる一大集積拠点への進出で、アジア全体をにらんだグループの先端教育や製品開発の拠点と位置づける。

日本メドトロニックが医療教育や製品開発の拠点と位置づけるイノベーションセンター(川崎市)

日本メドトロニックが医療教育や製品開発の拠点と位置づけるイノベーションセンター(川崎市)

メドトロニックがイノベーションセンターを開設するのは、川崎市が企業誘致を進める殿町国際戦略拠点「キングスカイフロント」。2011年に国の生命科学分野の国際戦略総合特区の指定を受け、羽田空港にも近く海外からの研究者も訪れやすい立地にある。同センター長の岡光代氏は「立地を生かし、医療教育においてアジアの拠点となりたい」と意気込む。

センターは日本メドトロニックがグループ会社と協力して運営し、実際の臨床現場に似た環境を再現。医師を招き、医療機器の使い方や手術の訓練をして、メドトロニック側にフィードバックする。そこで洗い出された医療現場のニーズを製品開発に生かすのが目的だ。

キングスカイフロントには医療機器各社が研究所を構える。米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の日本法人は14年に医療技術の研修施設「東京サイエンスセンター」を開設。模擬臓器を使う低侵襲の腹腔(ふくくう)鏡手術や、カテーテル(医療用細管)を使う血管内治療などのシミュレーションができる設備をそろえる。16年時点で3万人以上の医療従事者が研修に訪れた。

検体検査機器大手のシスメックスも研究開発拠点を置く。医療機関から提供されたがんなどの患者のゲノム(全遺伝情報)を調べ、人工知能(AI)やシミュレーション技術などを使って膨大な医療データを解析する。最適な治療法を探るための検査手法の確立に生かす。

また、富士フイルム子会社や、「ロボットスーツ」で知られるサイバーダインも拠点を構えている。メドトロニックの新拠点で一段と産業集積が進む。

(薬袋大輝)

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