都営地下鉄との運賃通算化検討 東京メトロ新社長

2017/6/29 16:06
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東京地下鉄(東京メトロ)は29日、山村明義社長(59)が東京都内で就任記者会見を開き「都営地下鉄との(乗り換え時に初乗り運賃の重複徴収をなくす)料金の通算化を検討していきたい」と述べた。東京五輪パラリンピックが開かれる2020年までの実現に向けて意欲を示した。

記者会見に臨む山村明義社長(右)=29日、東京・千代田

記者会見に臨む山村明義社長(右)=29日、東京・千代田

運賃の通算化とは、乗客が都営地下鉄と東京メトロを乗り継ぐ場合、いずれかの会社の料金体系に合わせて精算すること。通算化すれば乗客にとっては初乗り料金が余分にかからない利点があるが、東京メトロと都にとっては減収になる恐れがあることから、実現に向けたハードルは高そうだ。

ただ、訪日外国人客からすれば地下鉄で2つの料金体系があって分かりづらいとの指摘も出ている。現時点では都営地下鉄の料金体系に合わせることを検討している。

一方、東京地下鉄の上場については「(上場に必要な)財務基盤や企業価値はかなり充実した状態だ」と強調した。同社の株式は2016年3月期末時点で国が53.42%、東京都は46.58%分を保有している。

これまで国は上場を通じてメトロ株を売却し、東日本大震災の復興財源に充てる方針を示していた。しかし、都はサービス向上の優先などを理由にメトロ株の上場については消極的だ。

こうした都の姿勢に対し山村社長は「私どもとして言える立場にはないが、株式をどうするのかといった議論はしていきたい」と話した。

過去には猪瀬直樹都知事が東京メトロと都営地下鉄との経営統合を目指していた。山村社長は「(都営地下鉄の)累積債務が解決されないと(統合は)難しい」との見方を示した。

鉄道の安全対策については「ホームドアの設置を進めるほか、車内や駅構内におけるセキュリティー対策に努めていく」と話した。昨年4月には半蔵門線の九段下駅(東京・千代田)でベビーカーがドアに挟まったまま発車したトラブルが発生。同8月にも視覚障害者がホームから転落した死亡事故が起きていた。

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