2017年11月20日(月)

ヤマト、夜間配達員1万人 中期経営計画を発表

2017/9/28 23:14
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 ヤマトホールディングスは28日、2019年度までの新中期経営計画を発表した。夜間配達専門ドライバーを1万人配置するなど働き方改革に1千億円を見込むほか、宅配ロッカーや新型車両の導入など配送網の整備やIT(情報技術)活用などに1500億円を投じる。従業員の負荷軽減策で増大するコストと業績改善が両立できるのかが問われそうだ。

 これまでヤマトのトラック運転手は、集荷、配達、営業を1人で担っていた。しかしネット通販の拡大などで配達量が急増しているため、配達が特に集中する午後から夜にかけて荷物を届ける専門の運転手を新設、19年度までに契約社員や業務委託により1万人配置する。従来の運転手の勤務時間短縮や、営業活動の向上につなげる。

 集配システムの改良や、ロボットや人工知能(AI)の導入で業務の効率化も目指す。配達時に受取人が不在で再配達が増加している問題には、街中で荷物を受け取れるオープン型宅配ロッカーの増設や、コンビニエンスストアなどでの受け取りの拡大などで対応する。現在は数%程度にとどまっている自宅以外での荷物受取比率を、19年度までに10%まで引き上げる計画だ。

 一連の効率化や働き方改革で、ネット通販の急拡大で増えた社員の負担を軽減。正社員の残業時間を半減させるほか、パート社員の残業も大幅に抑制する。

 こうした投資の原資に運賃引き上げによる増収分を充てる。山内雅喜社長は同日、東京都内での記者会見で、ネット通販最大手の米アマゾン・ドット・コムを含む大口顧客との運賃引き上げ交渉について「個々の状況は報告できない」としつつ、8割程度と合意したことを明らかにした。

 今春から実施している荷受けの総量抑制で16年度に18億7千万個だった取扱個数は18年度までに17億7千万個まで減らす。一方で、効率化や運転手の採用増で19年度には18億4千万個に再拡大し、その後も成長させる。物流施設や車両の更新などへの2千億円の投資も盛り込んだ。

 働き方改革や宅配事業の改革を通じ、16年度に348億円だった連結営業利益は、19年度までに過去最高の720億円を目指す。

 国内のネット通販など電子商取引の市場規模は、11年の8兆4590億円から16年には1.8倍の15兆1358億円まで急拡大した。宅配便の取扱個数も急増しており、ヤマトなど宅配業者は人手不足に直面している。山内社長は「残業時間の半減はハードルが高いが、実現可能だ」と強調。「徹底した働き方改革への投資、仕組み作りをやっていきたい」と意気込んだ。

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