厳しさ増す電炉、再編の芽 東京鉄鋼と伊藤製鉄所が統合協議

2017/8/28 20:42
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独立系で電炉業界9位の東京鉄鋼と同12位の伊藤製鉄所(東京・千代田)は28日、経営統合に向けた協議を開始すると発表した。両社は2005年に東北地区で共同販売会社を設立するなど生産・販売面などで協力関係にあった。主力の建築向け棒鋼の需要は減少が続く。20年の東京五輪以降の鋼材需要減少を控え、経営統合により生き残りを目指す必要があると判断した。

電炉業界は国内粗鋼生産の2~3割を占め、主に建設市場向けに鉄筋やH形鋼などを生産する。新日鉄住金など高炉が大手3グループに集約されたのに対して電炉はオーナー経営が多いことなどから30社以上が残る。新日鉄住金系列などの電炉メーカーの再編は度々あったが、独立系の電炉メーカーの再編はこれまでほとんどなかった。経済産業省も電炉業界に自主的な再編を促している。

東京鉄鋼と伊藤製鉄所の統合比率や時期などは未定。統合が実現すれば、17年3月期ベースの単純合算の売上高で約650億円になる。両社は関東と東北にそれぞれ2工場を抱えているが、存続させる方針。会見した東京鉄鋼の柴田隆夫取締役は「経営環境は厳しさを増している。統合で競争力を高めたい」などと述べた。

東京鉄鋼は旧村上ファンド出身者が設立したシンガポールの投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが今年6月に筆頭株主になった。柴田取締役はエフィッシモが統合を後押しした可能性について「特に関係はない」と否定した。

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