ユニクロ、秋冬物も値下げ継続
ファーストリテイリング傘下のユニクロは、春物で始めた商品の値下げを秋冬物でも継続する。28日、機能性肌着「ヒートテック」を昨年比で300円ほど値下げしたと発表した。軽くて暖かい「ウルトラライトダウン」も1000円程度下げる。今春に一部商品で実施した値下げが浸透し、消費者が戻りつつあると判断した。
昨年は税別1290円だった「ヒートテックインナー」を990円、同製品より5割増しで暖かい「ヒートテックエクストラウォームインナー」を290円安い1500円とする。
ヒートテックには、保湿効果と抗酸化作用があるとされるアルガンオイルを配合した。エクストラウォームは伸縮性を高めた。機能を高める一方で価格を引き下げ、割安感を打ち出す。
昨年は6990円だったウルトラライトダウンジャケットは、5990円に値下げした。ベストやパーカーなどウルトラライトダウン関連の商品は、1000円程度の値下げとなる。
国内消費の節約志向が強まる中、ユニクロは2015年までに実施した2年連続の値上げが客離れを引き起こした。今年2月に一部商品を300~1000円程度値下げすると国内既存店の客数減少幅は縮小し、7月には前年同月比8.1%増とプラスに転じる月も出始めている。
週末のセールを抑制して平日から安い価格を設定する戦略に手応えを感じており、かねて「秋冬商戦も(春と同様に)価格を見直す」と表明していた。主力商品を値下げし、客数回復の足取りを確かなものへと変えたい考えだ。