2019年2月18日(月)

日本マイクロソフトの樋口会長、パナソニックへ異例の出戻り

2017/2/28 17:56
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パナソニックは28日、日本マイクロソフト(MS)の樋口泰行会長(59)を4月1日付で専務役員に招くと発表した。樋口氏は大学卒業後に松下電器産業(現パナソニック)に入り、その後は様々な企業で経営トップをつとめてきた。日本の産業界で、いったん退社した人材が経営幹部として復帰することは異例だ。パナソニックは経営者としての実績だけでなく、ITビジネスの経験も豊富な樋口氏の経営手腕を買った。

■代表権持つ4人のうちの1人に

樋口氏は6月29日付で代表権を持つ取締役にも就く。パナソニックは今回の人事機構改革で、経営のスピードを上げるため、代表権を持つ役員の数を現在の11人から、津賀一宏社長を含めて4人に絞る予定。樋口氏は4人のうちの1人となるが、それだけの期待を背負ってパナソニック入りする。

パナソニックの専務になる日本マイクロソフトの樋口泰行会長

パナソニックの専務になる日本マイクロソフトの樋口泰行会長

4月には、企業向けビジネスを中心に手がける社内カンパニー「コネクティッドソリューションズ社」の初代社長に就任する。パナソニックでは、「BtoB(企業間取引)やITなどの分野でパナソニックにない知見を生かしてもらい、事業をけん引してほしい」と期待している。

樋口氏は1980年に松下電器に入社後、米ハーバード大経営大学院に社費で留学。MBA(経営学修士)を取得した。その後、ボストンコンサルティンググループやアップルコンピュータ(現アップル)の日本法人などを経て、45歳の若さで日本ヒューレット・パッカードの社長に就任した。

■ダイエーでも経営者の経験

それ以降、畑違いの業種でも経営者としての経験を積んだ。2005年には経営再建中のダイエーから強い要請を受けて社長に就任。不採算店舗の閉鎖や食品部門の改革など立て直しに尽力した。

2007年にはMSの日本法人に経営トップとしてスカウトされ、なじみのあるIT業界に戻った。当時のMSは、基本ソフト(OS)の「ウィンドウズ・ビスタ」が低迷し、経営のテコ入れに迫られていた。樋口氏は国内IT企業との関係を強め、企業向けのビジネスの拡大などに取り組んだ。

パナソニックが樋口氏に指揮を任せるコネクティッドソリューションズ社は、流通・物流分野のシステムや航空機向けシステムなどが主力だ。ITを使った企業向けシステム事業を拡大する先兵として期待されている。

白物家電やAV機器が強みだったパナソニックにとっては、新規事業の柱の一つだ。津賀社長の思惑通り、成長できるかは樋口氏の経営手腕にかかっている。

(岸本まりみ)

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